価格は5キロ4838円 道産新米の販売始まる 前年から1000円値上がり…店で“コメ離れ対策”も
いよいよ道産の新米がスーパーに並びました。
気になるのは価格ですが、2024年の同じ時期に比べおよそ1000円値上がりし、店側もコメ離れを食い止めようと知恵を絞っていました。
札幌市内のスーパーで次々と運ばれてきたのは、道産の新米・ゆめぴりかです。
(長南記者)「道産のゆめぴりか。ことしの新米が下から上までずらりと並びました。価格は4838円です」
2024年の同じ時期に比べおよそ1000円値上がりしました。
気になるのは消費者の反応です。
新米をじっと見つめるこちらの女性。
手に取ろうとしますが一旦見送り。
再び戻ってくると新米をお買い上げとなりました。
(新米を購入した人)「ちょっと高いけど新米を食べたいと思って。楽しみにしていましたよ。早く出回るといいなと思っていたけど、でもちょっとお高めだから。でも頑張って買います」
そして、売り場にたたずむこちらの女性はー
(来店客)「新米を見たら高いと思う」
売り場のコメを見比べ吟味すること7分。
(来店客)「これにしてみます」
新米ではなく、令和6年産を購入しました。
店側も令和6年産のコメは値引きするなど、コメ離れを食い止めようと知恵を絞っていました。
(コープさっぽろソシア店 阿部祐次店長)「新米・令和6年度産いろいろあると思うが、価格のバラエティーさを求めるのが大事になってきます」
釧路や札幌で店舗展開する米穀店では9月11日。
(こめしん 徳山大介社長)「こちらの2種類が本日入荷したコメです」
蘭越産のゆめぴりかとななつぼしが店に並びました。
玄米5キロの価格はゆめぴりかが4752円。
ななつつぼしが4644円。
こちらも2024年よりおよそ1000円の値上げです。
(来店客)「好きなコメなので高くても買う」
(来店客)「できれば(子どもに)たくさん食べさせたいので安くなるといいなと願っている」
コメは8月、蘭越町で買い付けたものです。
農家からのコメの買い取り価格は高騰していました。
(コメ農家)「ことし(コメが)集まりそうですか?」
(こめしん 徳山大介社長)「価格次第という感じ」
(コメ農家)「ここらへんでは(1俵)3万2000円~3万3000円という相場がついていて」
(こめしん 徳山大介社長)「うちもそれくらいは全然用意は考えているので」
農協がコメを集める際に農家に支払う前払い金「概算金」について、ホクレンは2025年、玄米60キロあたり「ゆめぴりか」は3万円。
2024年より1万円以上大幅に引き上げました。
この概算金は、米穀店などが直接コメ農家から買い付ける際の基準となります。
コメを手に入れたい業者間の競争もあり、買い付け価格はいま急激に上がっていますが、徳山社長が懸念するのは今後の動向です。
(こめしん 徳山大介社長)「秋に1年間必要な量を仕入れているので、高めの金額で仕入れたものが、来年以降価格がコメの不足感が無くなってコメの価格が下がると怖い」
豊かな実りがうれしい出来秋の風景はずっと変わりませんが、コメの価格は値上がりしていて家計への影響は避けられそうにありません。
全国のスーパーで販売された最新のコメの平均価格ですが、前の週に比べて115円上がり、5キロあたり3891円。
各地で流通が始まっている新米の価格の影響もあって、平均価格が下がりきらない状態が続いているということです。