“水車町”の読み方がついに… 有識者「変更しても影響なし」の意見 10月に町名変更の可能性も
札幌市豊平区の「水車町」の読み方をめぐり、地元の町内会が「すいしゃまち」にしてほしいとの要望書を市に提出していましたが、7月2日、有識者たちから変更しても「影響はない」との意見が出されました。
(石田記者)「こちらの看板には水車町と書いていますが、住民たちは違う読み方で読んでいるようです」
信号機についている住所の読み方はすいしゃ「ちょう」。
バス停のフリガナもすいしゃ「ちょう」です。
しかし、地元の人はどう呼ぶのかというとー
(地元の人)「すいしゃまち。まち派。すいしゃまちのほうが語呂がいいと思う」
(地元の人)「なんとなくずっとすいしゃまちだよね。ちょうはないよね。なんでだろう」
(石田記者)「信号機を見ると?」
(地元の人)「ちょうって書いてあるんだ、へー」
「すいしゃまち」と「すいしゃちょう」。
なぜ。同じ地域で読み方が分かれているのでしょうか。
(石田記者)「小学校の敷地内ですが、あちらに水車があります」
かつてこの地域は精米や製粉の動力源として水車が多かったことから、1950年に「水車町」と名づけられたとされています。
しかし、読み方は書かれていませんでした。
地元では長らく「すいしゃまち」として親しまれてきましたが、1979年に札幌市が区画整理をしたときに「すいしゃちょう」と読み方を記載したことで、「ちょう」と「まち」2つの読み方が混在することになったのです。
地元の町内会は2025年2月、「すいしゃちょう」から「すいしゃまち」に変更するよう、市に要望書を提出。
住民の4分の1を超える1060人分の署名が集まりました。
(石田記者)「きょうこの地名の読み方をめぐって新たな動きがありました」
札幌市内で2日に開かれたのは、法務局や地域の郵便局など有識者を交えた意見交換会です。
地名を変更することの影響についてはー
(札幌法務局南出張所 北島陽子登記官)「法務局では町名の読み方を登記していないので、読み方が変わったとしても手続きへの影響はない」
(豊平郵便局 水島由貴総務部長)「すでに社員の中でも「すいしゃまち」と思っている人が大半なので、配達する際にもフリガナで困ることはないので特段影響はない」
(札幌学院大学 山田伸一教授)「歴史は現代で作っていくもの。作る立場であれば地域の人の思いや要望を受け止めた前向きな検討を進めていくことが適切」
(札幌市デジタル戦略推進部 下澗聡さん)「現地調査の結果から、業務上で支障があるという意見もなかった。総合的な判断はこれからですが、いろんな条件を加味してやっていきたい
2日の意見交換会では、変更しても影響はないという意見がほとんどでした。
今後は札幌市議会での議決が必要で、市は早ければ2025年10月には正式に町名変更する可能性があるとしています。