北電泊原発3号機が“正式合格”…2027年再稼働へ 原子力規制委員会により決定
泊原発の再稼働に向けた安全審査について、原子力規制委員会は3号機を合格とする審査書を決定しました。
北電は2027年早期の再稼働を目指していて、今後、地元の同意を得られるかが焦点となります。
7月30日午前に開かれた原子力規制委員会。
泊原発3号機の再稼働に向けた安全審査を合格とする審査書が、委員5人全員の賛成で決定されました。
(原子力規制委員会 山中伸介委員長)「許可することを決定してよろしいでしょうか」
(委員)「決定してよいと考えます」
東京電力福島第一原発の事故後、泊原発は新しい規制基準への審査にトップを切って申請されました。
しかし、敷地内を走る断層が活断層でないことを証明するため、大がかりな掘削調査が必要となり、地震や津波などの安全対策が適合していると判断されるまで12年もの年月がかかりました。
東日本大震災以降、安全性が最優先されてきた国の原子力政策。
この間、道内では寿都町などで原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定に向けた調査も行われてきました。
再稼働について、寿都町民の意見はさまざまです。
(寿都町民)「廃棄物の処理方法もどこにどう処理するかも決まっていないのに動かすというのは、出口をつくらないでどんどんごみを出しているということ。稼働するということは(核の)ごみを出すということなので、どうするんですかということ」
(寿都町民)「(原発の)稼働と処分場選定に関しては別のプロセスの話。これは国民議論の対象であって稼働とは意味が違う。ラピダスが動くとなると、暑い夏のエアコン稼働を考えると、ひっ迫すると思われるので、安定電源は道民の生活には不可欠なものだと思う」
泊原発3号機について、北電は2027年早期の再稼働を目指していて、今後、地元の同意を得られるかが焦点となります。
北電の斎藤晋社長は「再稼働に向けては、あらゆる機会を捉えながら説明を尽くしてまいります」とコメントを発表しました。