自衛隊大雪像1基へ減少 道民から「もったいない」落胆の声 国際情勢の緊迫化で…さっぽろ雪まつり
冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」について、2027年の開催から自衛隊の大雪像制作が2基から1基に減ることがわかりました。
冬季の訓練時間の確保などが理由です。
(秋元市長)「現在、自衛隊に2基制作していただいている大雪像について、2基から1基に変更するといった内容でございます」
5月19日に札幌市の秋元市長から発表されたのは、陸上自衛隊が製作する大通会場の大雪像についてです。
1950年から札幌市中央区の大通公園で開催されている冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」。
世界から多くの観光客が訪れ、お目当てにしている1つが自衛隊などが作る大雪像です。
これまでさっぽろ雪まつりは大通公園内に5つの大雪像が制作されていて、4丁目・7丁目・8丁目のうち2か所を自衛隊がローテーションで担当していました。
しかし、札幌市によると、2027年2月開催の「さっぽろ雪まつり」から、自衛隊による大雪像の制作を2基から1基に削減するということです。
国際情勢の緊迫化や大規模災害など任務の多様化による冬季訓練の時間確保などが理由です。
自衛隊から市に2025年3月頃から申し入れがあり、19日に正式に受理したということです。
(秋元市長)「(大雪像が)2基から1基になるということは非常に大きな影響があると思います。そういう意味では残念。民間制作の状況を考えた時に1基増やすということは簡単ではない」
自衛隊が製作する大雪像の削減。
市民からは仕方ないとの声とともに落胆の声が聞かれました。
(恵庭市民)「ちょっと残念ですよね。観光で見に来ている人もいるので、1基減るのは迫力的にもったいないかなと思います」
(札幌市民)「やってくれるのはありがたいけど、本来の仕事って言ったらあれですけど、なくなっちゃうのは仕方ないと思う」
世界中の観光客が心待ちにしている迫力の大雪像はどうなっていくのか。
今後、札幌市と実行委員会で検討していくということです。
【歴史】
札幌雪まつりは1950年に始まり、1955年ごろから自衛隊は大雪像の制作を行っています。
長年携わってきましたが、2002年ごろから組織の縮小や訓練時間の確保などのため、制作する数が減り、今回遂に1基だけになることに。
【会場】
雪まつりは札幌の大通公園で行われ、現在大雪像は全部で5基あります。
そのうち4・7・8丁目の2か所だけが自衛隊の担当です。
2027年からはこのどれか1か所だけになるということです。
今後については検討がすすめられるということですが、北海道に欠かせない雪まつりはどうなっていくのか。
まつりを盛り上げる知恵が求められます。