内田梨瑚受刑者の判決確定うけ遺族コメント全文 「加害者がほほえみ、被害者が泣き寝入り」 旭川市
北海道旭川市の神居大橋で女子高校生(17)が殺害された事件で、内田梨瑚受刑者(23)の判決が確定したことを受けて、女子高校生の遺族がコメントを発表しました。
遺族コメント全文
内田(受刑者)の主張が容れられずに殺人罪が認められたこと、内田に有利な事情が減刑に結び付かなかったことに、私たちは安堵しております。判決が7月7日に確定しましたが、現在の私たちの思いは以下の通りです。
国が定めた法律を遵守できなかった者を、法で裁く機関が検察であり、裁判所です。殺人事件においても、被害者・被害者遺族の無念を晴らす場でないことも理解はしております。
加害者を罰し、刑を与え、更生へ導く。法律を犯したものでありながら法のもとで保護される。しかし、被害者の無念、遺族の悲しみ、怒りを保護してくれる法律というものはありません。
大切な人を殺されれば、もうその命は戻ってきません。遺族はその悲しみ苦しみとともにずっと歩むことになります。たとえ民事裁判へ訴えても、刑務所収容の受刑者に賠償金支払い能力があるわけがなく、涙をのんでいる被害者遺族の方がこの国にはたくさんいらっしゃると思います。
平均寿命も延び、急速に変わりゆくこの時代に、古いままの法律を当てはめて、この先も加害者がほほえみ、被害者が泣き寝入りする司法、法律のどこに公平性を見出せばよいでしょうか。
遺族が望むものはお金ではありません。大切な命を奪った者に対する厳罰です。
加害者は、裁判の場で、自分の口で述べ、「反省」や「若年」など、加害者側のために考慮されることがあります。しかし、殺害された被害者は何も発することができません。
遺族は、ただ厳罰を望むだけでなく、事件以降、その生活は一変し、肉体的にも精神的にも多大な苦痛を負うことになりますが、このような被害者・遺族側の苦痛、心情が刑に加算される目に見えるものもないため、その反映が可視化されるような制度になることを望みます。
また、川や海に水没させて殺害するという方法は、被害者の発見や、実際に落とされる前に、どのような行為があったのかなど、捜査を著しく困難にして真実が解明できない、証拠隠滅行為を伴うもので、極めて悪質な方法です。刑法上、殺人罪は1つですが、殺害方法によって法律上の刑罰を区別されてもよいと思います。
殺害した人物が1人であれば死刑の適用は難しいという判例に従う運用の見直しとともに、被害者の無念、遺族の悲しみ苦しみといった遺族の心情を救済し、少しでも被害者・遺族に寄り添う法律、犯罪を抑止するための法律、有期刑と無期刑に大きな差がある現行の刑法など、法務省、立法府に身を置く国会議員の皆様には、法律の見直し、制定を検討していただくことを強く願います。
この事件は2024年4月、旭川市の神居古潭で内田梨瑚受刑者(23)と特定少年の小西優花受刑者(事件当時19)が留萌市に住む女子高校生を全裸にし、橋の欄干に座らせ川に落とし殺害しました。
旭川地裁は6月22日、「被害者の人格や尊厳を踏みにじる非常に残虐で卑劣な犯行」などとして、殺人の実行行為や殺意を認め、内田梨瑚受刑者に対し、求刑通り懲役27年の判決を言い渡しました。
その後、控訴がなかったため7月7日に内田梨瑚受刑者(23)の懲役27年の判決が確定しました。
特定少年の小西優花受刑者(事件当時19)は2025年に懲役23年の判決が確定しています。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。
