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1世紀の歴史に幕「サツゲキ」閉館 映画の全盛期を支え…若い世代に受け継ぐ“ミニシアターの文化”

1世紀に渡って札幌の狸小路商店街で愛されてきた映画館の歴史に3月、幕が下ろされました。

ファンに惜しまれながら閉館した「サツゲキ」。その映画文化は若い人たちに受け継がれようとしています。

壁にはサインがびっしり…100年の歴史に幕を下ろすわけとは

札幌・狸小路にある映画館「サツゲキ」。大勢のファンが最後の瞬間を見届けます。

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「サツゲキを愛してくれてありがとうございました。本当にお世話になりました。ありがとうございました」

この場所で1世紀にわたって紡いできた映画館の歴史に3月、幕を下ろしました。

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「びっしりです。白石和彌監督のサイン旭川出身、撮影の撮休にふらっと来たりとか、1つ1つのサインに思い入れがある」

映画監督や出演者のサインで埋め尽くされたサツゲキの館内。

多くの映画人に愛されてきた証です。

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「大仁田さんのドキュメンタリーで登壇してくれた。歴史という意味ではいいものだなって心から思いますね」

こちらは天井からイス、壁まで赤に統一された1番シアターです。

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「この真っ赤なイスと壁が好きだと言ってくれる客も多くて」

上映されたのは過去の名作や短編映画。

そして、サツゲキが聖地となっているアニメなど、独自の映画を楽しめるミニシアターとして親しまれてきました。

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「北海道でサツゲキでしか上映していない作品も非常に多くありました。存在意義としては大きかったのではないかなと思う」

札幌の中心部・狸小路商店街にある「サツゲキ」。

この場所に最初に映画館ができたのは、1925年の「三友館」です。

その後、日活館、東宝プラザと名前を変え、戦前戦後の映画の全盛期を支えてきました。

「東宝プラザ」時代に公開された「もののけ姫」は25万人もの観客を集め、商店街に長い列ができました。

創業109年迎える土産物店の島口義弘さんは、かつてのにぎわいをこう振り返ります。

(たぬきや 島口義弘さん)「演芸場もあり狸小路は文化の発信地というところで、松竹を含め帝国座・東宝、大型の映画館はたくさんあって、有名な映画を小さいころから見に行って、なつかしいのもあるがさみしさもある」

その後、貸しホールなどを経て2020年に「サツゲキ」がオープン。

しかし、ビル側との契約の条件が合わず、閉館することになったのです。

ついに最終日 支配人らへファンからサプライズも!

迎えた映画館の最終日。朝から行列ができていました。

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「お待たせいたしました。開場いたします」

(客)「珍しい映画をかけてくれるので、それがなくなるのは悲しい」

(客)「受注生産で開館日から閉館日まで書いてある。スタッフさんも温かくてもう会えないのはさみしい」

最後の上映は、サツゲキの前身時代から毎月上映してきたアニメ「キングオブプリズム」。

多くのファンを前に、開館から支配人を務めてきた横澤さんが感謝の言葉を述べました

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「キングオブプリズム、ありがとうございました」

ファンに寄り添い続けてきた支配人にはこんなサプライズがー

(ファン)「エリート一同からの寄せ書きです。本当にありがとうございます」

さらに、10年間働いていたスタッフにもー

(ファン)「ありがとうございました」

映画館の前には多くのサツゲキファンが集まっていました。

(サツゲキ 横澤康彦支配人)「サツゲキを愛してくれてありがとうございました。映画を見る習慣をやめないでください。映画を見る人が多いほどサツゲキが必要になると思う。本当にお世話になりました。ありがとうございました」

ファンに見守られながら映画の灯がまた一つ、消えました。

思い出のイスを無料で譲渡!自分で取り外し…自宅に設置する人も 

閉館から3日後、さまざまな思い出が詰まった映画館のイスがファンに無料で提供されました。

(室蘭から来た人)「きょう室蘭から来て、持って帰ります」

(室蘭から来た人)「サツゲキには50回くらい来ている。最後に記念にイスがあったら思い出として残るかなと」

こちらは札幌市に住む川島彰夫さんです。

(川島彰夫さん)「歴史ある狸小路のここにあったイスで、街のシンボルがなくなるのはさみしい」

親子2代でこの場所で映画を楽しんできた川島さん。

自宅に持ち帰り、さっそくイスを組み立てます。

(川島彰夫さん)「こういう映画館があったのを忘れない、一つのかたち」

(父・次郎さん)「変なの持ってきているなと思って」

父の次郎さんも映画館での思い出がよみがえります。

(父・次郎さん)「よく行ったんですよ。ゴジラとか007とか、東宝プラザでよくやった80年代」

ミニシアターの文化を残したい!立ち上がった元アルバイトの仲間たち

多くのファンに親しまれたサツゲキに新たな動きもー

この日、集まっていたのはサツゲキでアルバイトをしていたメンバーです。

(メンバー)「上映している作品の札幌でとりこぼしているのを取り上げて、それをコンセプトにするとか」

ミニシアターの文化を残そうと、上映会を開催する団体を立ち上げ、4月下旬に最初の映画が札幌市内の貸しスペースで上映されます。

(メンバー)「(上映作品は)サツゲキがあったらサツゲキでやってそうな映画」

(メンバー)「サツゲキがなくなってぽっかりあいたところを1つずつ埋めていきたい」

1世紀に渡って時代をうつしてきた狸小路の映画館。その映画文化の灯りは、これからも人々の心を照らし続けます。

04/12(日) 07:47

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