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定山渓温泉へ直行バス運行!オーバーツーリズム対策 キャリーケース運ぶ新たなサービスも 札幌市

問題は解消されるのか、その効果が期待されます。

観光客の「満足度向上」と「オーバーツーリズム対策」を両立する新たな取り組みが札幌で始まりました。

どのような取り組みなのでしょうか。

札幌の奥座敷・定山渓温泉です。

木々も色付き紅葉シーズンを迎え、10月10日も足湯を楽しむ大勢の観光客でにぎわっていました。

そんな観光客の満足度を高める取り組みが10日から始まりました。

(藤得記者)「こちらに停まっているバス。札幌駅から定山渓まで直通の観光客専用のバスなんです」

10日から運行が始まった観光客の専用バスです。

札幌市がバス会社と連携し、市の中心部と定山渓温泉を1日2往復します。

観光客はほかのバス停に停車することなく、スムーズにたどり着くことができます。

このサービス、実は市側には別の狙いもあります。

それはオーバーツーリズム対策です。

道内の観光名所では、観光客がキャリーケースなど大きな荷物を持って路線バスなどに乗ることで、地元の住民が乗車できない問題が生じていました。

(札幌市民)「大きなスーツケースを持って(観光客が)乗られるから乗れない状態が起きたんですよ。冬なんか特に」

(札幌市民)「スーツケース、みんな持って乗っちゃうから。邪魔になるのは結構あります。通路がいっぱいになっちゃうし」

そこで、札幌市では専用バスを用意することで観光客を分散することにしたのです。

(札幌市 数田光嘉さん)「昨年度、秋の紅葉時期から冬にかけて定山渓と市内中心部を結ぶ一部の路線で混雑があったので、市民生活への影響の緩和ということで専用バスという形で設けさせていただきました」

また、スーツケースそのものを預かるサービスも。

(青柳記者)「ドライバーの方が荷物を持ってホテルから出てきました。これから周辺の宿泊施設を巡って新千歳空港に向かうとみられます」

札幌市が物流会社と連携して行う、人と荷物の「分離」です。

観光客の荷物を預かり、市内のホテルと新千歳空港の間で運ぶサービスを開始。

観光客は“手ぶら観光”を楽しむことができます。

11日からは市内のホテルと定山渓周辺の宿泊施設の間でも実施します。

(シズナイロゴス 渡辺雄生取締役)「バスの混雑が激しいので、荷物と人を切り分けて、荷物は私たちが運んでバスには人だけが乗ってもらうと。そういうことでオーバーツーリズムの解消につながればと考えています」

観光客の満足度向上とオーバーツーリズム対策を兼ねた今回の取り組み。

これから迎える本格的な秋の観光シーズン。

問題は解消されるのか、その効果が期待されます。

10/11(土) 06:12

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