“苦渋の決断”に不安の声「ちゃんと引継ぎできるのか」物価高対策は道半ば…ポスト石破への期待
「苦渋の決断」
9月7日、石破首相はそのように語り辞任する意向を表明しました。
課題が山積する今後の国会に対し、北海道内からは不安の声が聞かれました。
(石破首相)「多くの方々の期待に応えられなかった、そのように自問するとき、本当に忸怩たる思いがあります。まだやり遂げなければならないことがあるという思いがある中、身を引くという苦渋の決断をしました」
7日に辞任する意向を表明した石破首相。
衆院選や参院選で喫した度重なる大敗の責任を追及され、退陣に追い込まれたかたちです。
2024年10月の政権発足から1年足らず。
道民の受け止めはさまざまです。
(札幌市民)「妥当だったんじゃないかなと思います。内輪のことばかりだったので、外に目を向けて、もうちょっと話し合いを前に進めてもらえたらよかった」
(札幌市民)「もったいないですね、やめるのは。本人はまだまだやる気だし、責任とれってまわりでは言っているけど、国民では決してそう思っていない」
石破首相は辞任を決断した理由に、日米の関税交渉にめどがついたことを挙げました。
しかし、アメリカに冷凍ホタテを輸出している水産加工会社は不安を口にします。
(丸ウロコ三和水産 山崎和也社長)「一区切りついたとは言われているけど、次の政権に任せますとちゃんと引継ぎができるのかっていうのが不安ですね」
具体策が打ち出せず、道半ばで終わったのが物価高対策です。
札幌市内のスーパーでは早くも「ポスト石破」に期待する声が聞かれました。
(買い物客)「すべて高いです。(誰が首相になっても)あまり変わらないのかなと思いますが、これ以上悪くならないでほしい」
(キテネ食品館手稲店 宍戸聡店長)「これからの首相になる方に、ぜひ物価高に歯止めをかけてほしいということを望む」
石破首相の辞任を評価する自民党議員もいます。
(自民党 鈴木宗男参院議員)「石破首相はここは挙党体制だという思いの中で見事な判断だったと思う」
(自民党 東国幹衆院議員)「私はおおまかに評価したい。その選択肢は是とするもの」
一方、野党側は辞任するタイミングの遅さを批判します。
(立憲民主党道連 勝部賢志代表代行)「参院選が終わって50日経つわけです。このタイミングで退陣をという判断をするなら、もっと早くに決断すべきだったし、党内でも政治的な課題解決に向けた努力をする方向に向かうべき」
「ポスト石破」を選ぶ総裁選に向けて動き出す自民党。
少数与党の厳しい国会運営が続くなか、課題山積の政治に空白は許されません。