“森の吸血鬼”に噛まれ感染 SFTSを道内で初めて確認 致死率27%「草むらなどの作業に注意」
マダニにかまれて感染する重症熱性血小板減少症候群「SFTS」。
2025年の感染者数は過去最多となっていて、北海道内でも初めて感染者が確認されました。
どんな症状が出るのでしょうか?
夏のアウトドアシーズン。
キャンプなどをする機会も増える中、注意が必要なのが“森の吸血鬼”とも呼ばれるマダニです。
道内で8月に初めて感染が確認されたSFTS・重症熱性血小板減少症候群。
マダニにかまれることで感染し、6日から2週間程度の潜伏期間を経て、発熱や倦怠感などの初期症状が現れます。
重症化することがあり、国立健康危機管理研究機構の資料によりますと、致死率は27%に上ります。
SFTSに感染したのは道央に住む60代の男性です。
7月下旬、マダニに肩をかまれていることに気付き、自ら取り除きました。
その後、発熱や頭痛などの症状を発症し、医療機関を受診。
8月6日、SFTSの感染が確認されました。
札幌市保健所によりますと、男性がマダニにかまれた経緯は分かっていませんが、草刈りなどで日常的に草木に触れる機会があったといいます。
(札幌市保健所 前木孝洋担当部長)「草むらとかにダニが潜んでいることが多いので、草むらや野山で作業するときには注意が必要」
札幌市内のホームセンターを訪れると…
マダニ対策の虫よけスプレーがずらりと並びます。
虫よけ効果のあるイカリジンという成分とハッカ油を使ったこちらのスプレー。
試してみると…
(阿部記者)「ほんのりハッカの匂いがして、爽やかな気分になります。あまり虫よけスプレー独特の嫌なにおいがしなくて使いやすいです」
(ジョイフルエーケー屯田店 池守克之さん)「従来は蚊やブヨから身を守るものでしたけど、最近ではマダニってことで、注目を浴びている虫も対応しますって形で売れています」
2025年に入り全国の患者数は過去最多の135人。
死者は少なくとも10人に上っています。
札幌市保健所も注意を呼び掛けます。
(札幌市保健所 前木孝洋担当部長)「野山などで作業する際には、肌の露出を防ぐために長袖・長ズボンを着用するということですね。あと、マダニがいてもすぐにわかるように、色調として明るめの色の服を着用するというのも有効です」
春から秋にかけて活動が盛んになるマダニ。
身近に潜む危険な生き物として注意が必要です。