イギリスからアイヌ民族遺骨返還…白老町ウポポイに到着「安らかに眠ってもらいたい」北海道
過去に持ち出されたアイヌ民族の遺骨7体が日本に返還され、5月8日、白老町のウポポイの慰霊施設に納められました。
一方、新ひだか町のアイヌ団体は出土地域への返還を求めています。
8日、新千歳空港に降り立った北海道アイヌ協会の大川勝理事長。
大事に抱えているのは、アイヌ民族の遺骨です。
(北海道アイヌ協会 大川勝理事長)「涙がこみ上げるような思い。連れ帰れることができてありがたいなという心でいっぱいです」
5月5日、ロンドンで過去に持ち出されたアイヌの遺骨7体が日本に返還されました。
7体のうち4体は、八雲町・森町から発掘されたことがわかっていて、およそ160年ぶりの日本返還となります。
返還された遺骨7体は、白老町「ウポポイ」の慰霊施設に納められました。
国は出土地域への返還を進める方針ですが、今もおよそ1300体が「ウポポイ」に保管されています。
遺骨をめぐっては、新ひだか町のアイヌ団体が国を相手取り、札幌地裁に提訴しました。
求めているのは、ウポポイに保管されている遺骨279体の返還です。
(シベチャリアイヌトライブ 神谷広道副会長)「ウポポイのコンクリートの中に眠っている遺骨は成仏できないと思う。我々の先祖ですから、とにもかくにも返してもらって、安らかに眠ってもらいたい」
国は、遺骨を地域に返還するためにはアイヌによる儀式が必要とするガイドラインを定めています。
しかし、原告側は「ガイドラインはアイヌの権利を否定するものである」と主張し、裁判に踏み切りました。
(シベチャリアイヌトライブ 高月勉会長)「私たちの先祖はお墓参りはしない。アイヌの感覚でいくと(ガイドラインは)ありえない」
(市川守弘弁護士)「慰霊方法は各地のアイヌ集団が自分たちで決めるべきこと」
長い時を経て、北海道の地へと返還された遺骨。
故郷の土に還ることができるのか、魂は今もさまよい続けています。