盗撮に使われる小型カメラ シャンプー容器やメガネにも 周囲に溶け込み見抜きにくく…巧妙な手口
盗撮事件で多く使われるのが小型カメラです。
その手口と被害を防ぐための対応策を専門家に聞きました。
(北海道探偵防犯業連合会 会沢一仁会長)「ベテランの方だったら色んなものに加工して撮影します。壁とかにある衣紋掛けであったりとかフック、あとはねじ型のタイプもあるんです。なかなか気付けないです、これは」
長年、盗撮や盗聴などの調査に携わってきた北海道探偵防犯業連合会の会沢一仁さんです。
周囲に溶け込む小型カメラがいま、多様化しているといいます。
シャンプー容器の中に設置されたものから、ニセの火災報知器まで、よく見るとカメラが付いているのが分かります。
さらにー
(阿部記者)「こちらの何の変哲もないメガネ。実は真ん中にカメラが隠されていて、動画や写真を撮影することができてしまいます」
メガネの柄の部分にマイクロSDカードを入れてボタンを押すとー
(メガネカメラの音声)「いまメガネ型のカメラで撮影しています」
音声までクリアに撮影することができます。
警察によりますと、今回逮捕された柘野容疑者の押収品にも、ペン型のカメラが含まれていたということです。
(北海道探偵防犯業連合会 会沢一仁会長)「先生の机のペン立てに置いておいて、はい、着替えしてくださいよと、その中で着替えを撮影してしまうというのも危惧される。小さな穴や不審な穴があれば、学校にある物でいえば粘土で詰めちゃったりして、臨時の対処の仕方としては考えられる。(あとは)抜き打ちの検査を実施することが抑止力に繋がると思う」
いつどこで狙われるかわからない盗撮。
行政を含めた対策強化はもちろん、ひとりひとりが手口を知り警戒を強めることが大切です。
北海道内の教員の懲戒免職について、理由で最も多いのは盗撮を含む「わいせつ事案」。
こういった事を防ぐため、北海道は9月、札幌では8月、道立の高校や市立の高校・小中学校・幼稚園などへ教職員の私物のスマートフォン・タブレットなど写真や動画が撮れるものの持ち込みを原則禁止にしました。
シャンプーの容器やメガネなど、小型カメラの仕込みは多様化しています。
そのため、専門家の北海道探偵防犯業連合会の会沢一仁会長も、こういったカメラをすぐさま見抜くのはなかなか気付きにくいということで、
・不審な小さな穴を見かけたら埋める
・抜き打ち検査を行うことで盗撮しようという気持ちを抑止する
いつどこで狙われてもおかしくないと考え、日頃からの警戒が必要です。
わいせつ事案で懲戒免職された教員は、3年前に施行された新しい法律により、失効した教員免許を再びとるには「医療や法律等の専門家で構成される審査会にて全会一致の議決を得る必要」があるため、免許の再取得は極めて難しくなったということです。