スーツNG!企業とゲーム カジュアルな就活が話題「募集しても集まらない」4割が道外企業に就職
北海道内の学生のおよそ、4割が道外の企業に就職するという状況が続いています。
こうしたなか、ゲームを通して学生と企業が同じ目線で価値観を共有する、カジュアルなイベントが開催されました。
どのような取り組みなのでしょうか。
先週、札幌市で開催された合同企業説明会です。
就職活動中の学生などが参加しました。
(就活生)「できれば札幌に実家があるので札幌就職を考えているんですが、今のところ幅広く色んな地域を見ています」
(就活生)「商業系に興味があって、金融の勉強もしてきたので金融系に就職したい」
集まった企業は、道内に本社や事業所を構える60社。
就活生に有利な「売り手市場」が続く中で、アピールしていました。
(ジェイ・アール北海道バス 山崎禎明係長)「なかなか昔と違って、募集をかけても集まらないという現状がありますので、こういったイベントを通じて1人でも多く採用できるよう頑張っています」
北海道では毎年、多くの学生が道外の企業に就職しています。
2025年3月に道内の大学を卒業した学生のうち、就職したのは全体でおよそ1万5000人。
このうち、6000人ほどが道外の企業に就職しました。
例年、4割前後の人材が流出しているのです。
こうしたなか、同じ日に開催されていたのは―
(石田記者)「学生たちがボードゲームで盛り上がっていますが、実はこれ、企業と学生が参加する就職活動のイベントなんです」
学生と企業の担当者が働き方や仕事をテーマに、ゲーム形式で議論を交わし、価値観を共有します。
(就活生)「怒られることもあれば、たまに褒められる」
(就活生)「質問すると優しく教えてくれる上司」
このイベントでは、スーツはNG。
学生たちは、思い思いの服装で参加します。
一方の企業側は、社名を伏せていました。
企業規模や肩書きではなく、社員個人の人となりや価値観を学生に知ってもらうためです。
このイベントを企画したのは、就活を支援する企業と実際に就活中の大学生らです。
入社後にギャップを感じるリスクを減らしつつ、納得のいく就職がしたいという思いがあったといいます。
(学生)「楽しかったです。遠慮せずにものを言い合えたのが良かった」
(学生)「私服なので、よりラフにできるなと思いました」
(北海道アルバイト情報社 佐藤幸城さん)「就活のイベントでゲームするというのはなかなかアイデアがなかった。就活に対してポジティブに、前向きにやってもらえたら」
企業が学生を選ぶだけでなく、学生が企業をよく理解することも求められるいまの時代。
カジュアルな就活が新たなトレンドになるかもしれません。