中小規模の販売店向け説明会始まる 品質疑問視して扱いを見送る店も どうなる備蓄米 北海道
5月29日、随意契約した備蓄米の大手小売業者への引き渡しが始まったほか、一部通販サイトでは販売も始まりましたが、直後に売り切れていました。
安い備蓄米を購入できるようになってきましたが、精米されないコメもあるとみられ、その時はどうしたらいいのか取材しました。
(記者)「いま、備蓄米をのせたトラックが到着しました」
生活用品メーカー・アイリスオーヤマの精米工場には、申請した備蓄米1万トンのうち、初回分の12トンが到着しました。
品質検査をしたあと、29日のうちにすべて精米して袋詰めし、6月2日には宮城県内と首都圏の3店舗で販売する予定です。
そのアイリスオーヤマは、午後1時から通販サイトで予約販売も始めました。
価格は5キロ2160円です。
(石黒記者)「午後1時になったのでアイリスオーヤマのサイトを開いてみると、アクセスが集中して閲覧することができません」
販売直後はサイトがつながりにくい状態にー
(石黒記者)「1時間経ってアイリスオーヤマのサイトを開くことができたが完売」
29日の受付分はすぐに売り切れ、30日午後1時から再び予約販売が行われます。
また、楽天グループもネット通販サイト「楽天市場」上に特設ページを開設し、5キロ2138円で販売を始めましたがー
(石黒記者)「楽天は午後からの販売だったが、サイトはすでに売り切れです」
同じく29日分は直後に売り切れていました。
在庫が追加され次第、販売を再開する方針です。
(担当者)「それでは小売業者向けウェブ説明会を開催します」
釧路や札幌で5店舗を展開するコメの専門店です。
午後4時半から始まった、中小規模のスーパーや米店を対象に開催された備蓄米のウェブ説明会に参加しました。
30日に申し込みを受け付ける2021年産米の備蓄米は、5キロ1800円程度になる見通しと言われていますが…
(こめしん 德山淳一会長)「うちとしては品質に問題があると思っているので難しい。食味がだいぶ落ちると思う」
この会社では備蓄米申し込みを見送ることにしました。
大手小売店に限らず、安い随意契約の備蓄米を購入できるようになってきましたが、一部の小売店では玄米での販売も検討されています。
その場合、私たちはどこで精米すればいいのでしょうか?
札幌市白石区のコメの販売店に行ってみるとー
(ocoge 佐藤勇一さん)「持ち込みの精米をやっているので大丈夫です」
この店では1キロ90円で精米を受け付けています。
玄米に近い状態から白米まで、客の好みに合わせて“ぬか”を取り除けるといいます。
(ocoge 佐藤勇一さん)「7分づきだと白米とあまり変わらない。5分だと半分残っているので白米の良さと玄米の表皮の栄養素がとれる。そんなに多いわけではないが、玄米を持っている人が精米できるところを探して来る」
異例のスピードで販売が始まった備蓄米ですが、6月からはスーパーなどの店頭にも順次並ぶ見通しとなっていて、購入する機会が増えていきそうです。