【解説】スルメイカは“高級魚” 注目は…水揚げ好調なムラサキイカ! 加工原料として期待 函館港
北太平洋で漁獲されたムラサキイカが、北海道・函館港に今シーズン初めて水揚げされました。
不漁が続くスルメイカに代わる加工原料として期待されています。
漁船から次々と運ばれる冷凍のイカ。
北太平洋で漁獲されたムラサキイカです。
(東海林記者)「こちらが水揚げされたムラサキイカです。手の大きさと比べてもかなり大きいイカだというのがわかります」
中型イカ釣り船「第85興福丸」は5月に函館港を出港。
およそ2か月の操業で90トンを水揚げしました。
獲ったムラサキイカは、新鮮なまま船内で冷凍処理しています。
(第85興福丸を操業する八田漁業 八田聡之代表)「漁場が北太平洋の日付変更線を超えて西経海域まで行きまして、日本に帰ってくるよりもアメリカに行った方が近いという場所で漁をしてきました。スルメイカは近年不漁なので、代用品として使われれば僕らはうれしい」
函館ではスルメイカ漁が解禁されていますが、6月の取扱量はおよそ10トンと過去最低を記録。
10年前と比較すると17分の1にまで減少していて、2025年も不漁に見舞われています。
観光名所の函館朝市です。
釣ったイカをその場で捌いて食べるイカ釣り体験が人気ですが、イカの仕入れがない日もあるといいます。
(元祖活いか釣堀 桜庭のり子さん)「不安ですよ。ことしは暑そうなのでこれから海水温が上がっちゃうとまた獲れなくなるのかなって」
スルメイカの不漁が続くなか注目されているのが、水揚げが好調なムラサキイカです。
アカイカとも呼ばれ、市場2階の「魚いち亭」では7日と8日にフライ定食が限定販売されました。
(東海林記者)「初めて食べたんですが、身が厚いのでかたいのかと思ったんですが、非常に柔らかいです。味もスルメイカと遜色がないと言っていいと思います」
ムラサキイカについて、市場関係者は「道内の加工・販売数量を増やしていきたい」と話しています。