「何年振りかですよ」水揚げ量は前年の1.9倍 不漁だったサンマが好調!操業制限かかる事態に
近年不漁が続いていたサンマですが、2025年は漁獲量が増え、操業制限がかかる事態となっています。
一体、なぜなのでしょうか。
(宮崎記者)「札幌市内のスーパー、鮮魚売り場の一番前にサンマが置かれています。お値段は105円です」
9月10日、客が列をつくって買い求めていたのは…秋の味覚「サンマ」です。
(買い物客)「ここ数年は、高級魚で年1回しか食べられていなかった。きょうは天気もいいので七輪で焼けたらいいなと」
(宮崎記者)「ことしのサンマはいかがですか?」
(買い物客)「すごくおいしい。去年1匹も食べなかったの。さっと焼いて蒲焼もおいしいしね」
2025年のサンマは脂のりが良くサイズも大きめだといいます。
(マルコストアー本店 大橋嘉勝さん)「味も良くて脂ものっているので評判はいいです。40本とか50本ぐらい買う客も中にはいます。この機会をぜひ秋の味覚として楽しんでほしい」
午前3時すぎの根室・花咲港です。
大ぶりのサンマが次々と水揚げされていました。
(関係者)「いまが一番いいときだもん。まだ続くんじゃないかい」
8月に全国で水揚げされたサンマは4987トンで、2024年の同じ時期に比べて1.9倍にのぼっています。
釧路市民の台所・和商市場です。
場内の飲食店で食べられるのが、サンマの刺身定食。
近年は不漁により提供を中止していましたが、2025年に再開しました。
(武田記者)「刺身いただきます。身がしまっていて脂乗りもいいのでとてもおいしいです」
さらにー
(武田記者)「塩焼きもいただきます。脂がじゅわーっと出てきて身も厚いんですよね」
(邦紀 横田国勝さん)「去年から見たら断然いいですね。何年振りかですよ。初めからサンマが大きくてね。ずっと続いているから喜んでいます」
好調が続くサンマの水揚げ。
漁獲量に対し港の受け入れが追い付かない日もあり、サンマの漁業者でつくる団体は9月4日から漁獲量を調整する「操業制限」を実施しています。
しかし、専門家はー
(水産研究・教育機構 巣山哲主任研究員)「去年の漁獲量に比べると多いが、長期的に見ると必ずしも多いとは言えない状態です。10年ぐらい遡ると8月下旬までで2万トンを超えていた年もありまして、普通は1万トン近くいっていた年が続いていましたので、ことしの8月までの漁獲量が飛び抜けて多いということではない。サンマの漁獲量は5年くらい少なくなっていましたので、港や市場での受け入れ態勢も落ちてしまって、以前より少ない量で処理しきれなくなる」
秋の味覚として旬を迎える大衆魚・サンマ。
ここ数年と比べると好調な水揚げになっていて、食卓にのぼる機会も増えそうです。