6年間使い続けた人は半数以下 いつまで使う?ランドセル 雪国の通学事情が影響か 小樽は“ナップランド”
(宮永キャスター)「春の門出を祝うような青空が広がる札幌市内。きょうは小学校の入学式です。ピカピカの1年生たちが真新しいランドセルを背負って新生活をスタートさせます」
札幌の小学校で4月8日、入学式が開かれました。
色とりどりのランドセルを背負った新1年生。
そのランドセルも最近は随分、おしゃれになりましたよね。
道民はいつまでランドセルを使っていたのか?大調査!
(宮永キャスター)「すてきなランドセルですね。かわいい、リボンも付いているんだ。どうしてこの色を選んだんですか?」
(新入生)「かわいいから」
(宮永キャスター)「かわいい、似合っていますよ」
(宮永キャスター)「緑だね。どうしてこの色を選んだの?」
(新入生)「かっこいいから」
(宮永キャスター)「かっこいいね」
「小学生はランドセル」というイメージですが、保護者からはこんな声も聞かれました。
(保護者)「北海道だとすぐにランドセルをやめちゃうイメージありましたけどね。私が替えていたので」
(保護者)「6年生まで使ってほしいですね」
さまざまなナゾを解き明かす「ナゾトキ」。
きょうのテーマは『いつまで使う?ランドセル』。
今回は道民のランドセル事情を調査しました。
まずはランドセルをいつまで使っていたのか、道外からの観光客に聞いてみました。
(福岡県出身)「6年間同じランドセルを使っていましたね」
(埼玉県出身)「6年間です」
(東京都出身)「私も6年間です」
(富山県出身)「ランドセル以外を使っている子って当時はいないと思う」
20人の観光客に聞きましたが、全員ランドセルを使い続けていました。
そこで、道民はいつまでランドセルを使っていたのか?
STVのどさんこアプリで大調査!
およそ1万人に回答していただきました。
その結果、ランドセルを6年間使い続けた人は46パーセント。
一方で、半数の人が途中でリュックサックなどに替えていました。
ランドセル派とリュックサック派 それぞれの“理由”は…
札幌市中央区の山鼻南小学校です。
6年生のクラスに聞いてみると、リュックサックを使っている児童は22人中4人。
こちらでは「ランドセル派」の子どもたちが多くいました。
(児童)「ランドセルの方が馴染みがある」
(児童)「ものの出し入れとか整理がしやすくて、形がしっかりしているから」
一方で、リュックサックに替えた児童にはある理由がありました。
(児童)「高学年になってから(荷物が)ちょっと重くなったり」
『荷物の重さが問題?』
今回、小学校に協力してもらい、どのくらいの重さの荷物を毎日持ち歩いているのか、測ってみました。
(記者)「5.2キロありますね」
現在は教科書や水筒に加え、タブレットを持ち帰る日もあります。
調査会社によりますと、荷物を入れたランドセルの重さは平均で3.94キロ。
教科書の大型化なども背景にあり、大人の男性に換算すると12キロ相当の重さになるということです。
高学年になると教科書のページ数が増加。
さらに重くなっていきます。
リュックサックの重さもあまり変わりませんでしたが、リュックならではの背負いやすさが負担をカバーしてくれるといいます。
(児童)「ランドセルより背負いやすい。ランドセルもできるけど、リュックの方が(ベルトが)調節しやすい」
こうした荷物の負担を軽減させるため、この学校では、家庭学習に必要のない教科書を教室に置いて帰る「置き勉」という取り組みを進めています。
(山鼻南小学校 上木一也教頭)「持ち帰る必要のないものは置いていくということを取り組んでいます。なるべく負担感を減らしたいなと考えている」
では、ランドセルからリュックに替える理由は「重さ」だけなのでしょうか。
『雪国の通学事情?』
そこには、北海道ならではの理由があると専門家は話します。
(大正大学 白土健名誉教授)「雪質も北海道は違って傘をささなかったり、雪によってダメージを受ける。それを言い訳に買い替えて大人の仲間入りをしたい。ランドセルではないファッショナブルなナップザックにするというような傾向もある。おしゃれさんですかね」
最新のランドセル事情 平均購入額は「6万2034円」
『ランドセルやめたのはいつ?』
今回はどさんこアプリで1万人の方に回答していただきました。
途中で替えたという方は半数いましたが、こんな意見が寄せられました。
(札幌市在住)「思ったより早くボロボロになってしまって、違うカバンにしました」
(北広島市在住)「教科書などが入りきらなくなったため」
(室蘭市在住)「子どもっぽく思えて恥ずかしく、スポーツバッグを持つのが流行っていた」
一方で、6年間ランドセルの方です。
(士別市在住)「大好きな祖母に買ってもらったので大切に6年間使いました」
(幕別町在住)「担任の先生が、『ランドセルは6年間しか使えない大切な道具』と教えてくれた」
今回のアンケート、同じ札幌市内でも地域によって違いが見られました。
実はランドセルの歴史は古く、ランドセル工業会によりますと、発祥は明治10年に開校した学習院とされています。
江戸時代にオランダから伝わった軍隊用のリュックサック「ランセル」から「ランドセル」と呼び方が変化しました。
そのランドセルも今や色が豊富で機能性が高くなり、平均購入額は「6万2034円」となっています。
こうしたなか、独自の文化・ノウハウで開発された通学かばんがありました。
小樽には“独自の文化” 過酷な通学事情が影響
まもなく創業100年を迎える小樽の老舗かばん店です。
売り場でひときわ目を引く商品がー
(バッグのムラタ 村田達哉会長)「これはナップランドと言いまして、小樽の1年生が背負っている通学かばんです。やっぱり軽くて手ごろな値段で使いやすいというのが一番」
小樽市民ならおなじみの通学かばん。
「ナップザック」と「ランドセル」を組み合わせて名付けられた「ナップランド」です。
驚くのは、その値段。
なんとひとつ8800円と、子育て世代の懐にも優しいかばんです。
『小樽だけナップランド?』
小樽発祥のナップランドは1970年代に誕生しました。
「おめでとうございます」
半世紀以上が経ったいまも、入学式で登校した子どもの背中には真新しいナップランドがー
こちらの1年生も、そしてこの1年生もナップランドです。
(記者)「ナップランド背負ってみてどう?」
(新入生)「うれしい」
(新入生)「軽い」
(新入生)「かっこいい」
なぜ、これほどまでにナップランドが支持されるのか。
その背景には小樽ならではの切実な悩みがありました。
『坂道に苦労?』
坂道が多い小樽市内。
勾配12パーセントの通学路に…
小学校の前にも坂道がありました。
こうした過酷な通学事情を背景に、当時、小学校からこんな相談が持ちかけられました。
(バッグのムラタ 村田達哉会長)「小樽は坂が多くて通学が大変なので、もっと軽いランドセルができないかと話があって。やっぱり雪があるので濡れても大丈夫なように、ナイロン製の軽いかばんを作りました」
通学かばんは自由なのでランドセルを選ぶ子どももいますが、今も小樽にはナップランド文化が根付いています。
(保護者)「小樽にしかないという歴史あるかばんなので、1万円以内で買えるのは家計にありがたい」
(保護者)「ナップランドはすごく軽いですし、小樽は坂が多いので、子どもも背負いやすいかなと思う」
こちらのアウトドアメーカーも独自の通学かばんを開発しました。
アウターやキャンプ用品などを展開する「モンベル」です。
その通学かばんがこちらです!
(モンベルサッポロファクトリー店 祖父江全人店長)「ナイロン生地でできていて、水の濡れに強いところと、丈夫というところが特徴になっています」
耐久性に優れた生地と軽さを両立したうえ、クッションがついたタブレットの収納スペースも備えています。
札幌の小学校でもこの通学かばんを使っている子どもがいました。
(児童)「背負ってみても軽いです」
(保護者)「サイズもいくつかある。6年間使うよりは買い替えできる方が、子どものサイズもちょうどいいかなと思った」
家計への優しさと、確かな機能性。
北国の通学スタイルを背景に、その選択肢は広がりを見せています。