【映像】約380キロの巨大グマ駆除 今年度は963頭捕獲「異常な年」冬眠時期も出没に警戒
11月25日朝、北海道苫前町小川地区で箱わなにかかっているのが確認されたのは、体長1.9メートル、体重およそ380キロのクマです。
人が近づくと警戒するような様子も確認できます。
このクマは重さおよそ300キロの箱わなをひっくり返すなど、町内で目撃が相次いでいた個体とみられています。
足の大きさは17センチあり、その場で駆除されました。
(猟友会羽幌支部苫前部会 林豊行部会長)「近所の人がいくらか安心してくれればなとは感じる。まだまだいる」
道によりますと、2025年度のクマの捕獲数は、10月末時点で狩猟分を除いて963頭にのぼります。
過去3番目に多かった2024年度の1026頭に迫る勢いです。
(石田記者)「閉鎖が解除になった札幌市の円山公園です。公園内では市民が行き交う様子が見られます」
一方、クマの出没が相次ぎ11月11日から全面閉鎖していた札幌の円山公園は25日に閉鎖が解除されました。
周辺では12日に円山動物園内でクマ1頭が駆除され、その後2週間クマの痕跡が確認されていませんでした。
(札幌市民)「いつも四季折々の景色を見ながら散歩していたので、ようやくほっとできる」
(札幌市民)「ぼちぼちクマは出ないと思うが、異常な年だから可能性はありますよね。こわいですね」
札幌市は午後、対策会議を開き、急増したクマの出没状況や国のクマ被害対策パッケージへの対応について話し合われました。
9月26日から札幌市西区に出されている「ヒグマ警報」は、25日を期限に解除される見通しです。
(札幌市環境局 渡邊浩基環境管理担当部長)「国の動向を盛り込みまして、市内の最新の対応状況などを改めて共有して本市のヒグマ対策をさらに推し進めていただく方向性を確認する」
冬が近づいてもクマの出没が減らない背景にはエサ不足があると専門家は指摘します。
(北大大学院獣医学研究院 坪田敏男教授)「ほとんどのクマは冬眠に入ったとは思うが、すべてのクマとは言い切れないので、ごくわずかなクマが起きていて、ことしはドングリのなりが悪いので、まだ十分に太れていないクマがいると思います。人里に出没してエサをあさる可能性があると思います」
市街地に出没を繰り返すクマ。
冬眠に入るこれからの時期も警戒が必要です。