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タクシーとクマが衝突 専門家「クマは繁殖期…オスはメスを求めて動き回る時期」注意を 北海道

激しく揺れる車内の映像が、事故の衝撃の大きさを物語っています。

さらに車体も、窓ガラスが粉々に割れ、サイドミラーも根元から折れています。

6月11日午後11時半すぎ、千歳市本町5丁目の市道を走っていたタクシーが右から来たクマ1頭と衝突しました。

タクシーに客は乗っておらず、乗務員にけがはありませんでした。

(北本アナウンサー)「タクシーとクマ事故現場のすぐ横には、クマの足跡とみられる土がえぐれたあとや、草が倒されているのが続いている。ここを移動したのでしょうか」

警察によりますと、衝突したクマは体長1.3メートル前後で、事故のあとは車道から立ち去ったということです。

さらに、事故現場からおよそ600メートル離れた住宅街ではー

(住民)「これだよここクマが通って行った」

6月12日午前4時半ごろ、真々地2丁目にある住宅の庭で、同じ個体とみられるクマの足あとが見つかりました。

足あとは指の形が確認できるほどくっきりと残されています。

(北本アナウンサー)「定規を使ってはかってみると、大きいところで30センチ定規がぴったり入る。深さは最大5センチほどある。かなりの体重であることがうかがえる」

さらに、クマが敷地を奥へと移動している痕跡もみられました。

(住民)「これ踏みつけていた。ここ抜けていったんだね。初めて!600メートル先は山だからそっちにはいるけどここまで来るとは」

クマに詳しい専門家によると、足あとのサイズなどから、若いオスのクマの可能性が高いということです。

ことしは5月末までに警察に寄せられたクマの目撃に関する通報は750件と過去5年で最多となっています。

クマが人の住む地域に出没する理由について専門家は―。

(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「クマの社会は繁殖期を迎えている。オスのクマはメスを求めて広い範囲を動き回る時期。クマの住む森と街の中が緑地でつながっていると、迷い込むクマが出てくる、そんな季節。」

(パトカー)「この付近で朝、クマが目撃されました」

警察によりますと6月12日午後5時時点でクマの新たな目撃情報は入っていないということです。

目撃が相次いだことを受けて、警察はパトロールなどを実施し付近の警戒を強めています。

06/13(金) 06:12

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