石など使って源泉せきとめ…旅館に流れる温泉の量が減少「一種の泥棒ですよね」ニセコ・五色温泉
北海道蘭越町にある温泉旅館の源泉を何者かがせきとめて、一部の浴場が使えなくなっている問題で、道と警察は7月11日、現場の状況を確認しました。
温泉の再開にはしばらく時間がかかりそうです。
(石田記者)「警察と道の職員が現場の確認作業に訪れました」
蘭越町にあるニセコ五色温泉旅館が管理する源泉です。
11日に道と警察が訪れ、旅館の担当者と一緒に現場を確認していまいた。
(佐藤観光 佐藤直樹取締役)「椅子に座っていたのでは。ホースはうちがやったわけはない。あそこの温泉にあるお湯を引くために、このパイプを連結して回して勝手に湯を出した」
何者かが源泉のそばに置いたホースやバスマット、さらにはタバコの吸い殻まで。
普段人が立ち入らないこの場所で何が行われていたのでしょうか。
(石田記者)「こちらの源泉から旅館に湯が流れていますが、何者かが石を置いて流れをせきとめ、こちらのルートから川に流し、勝手に露天風呂をつくっていたということです」
源泉近くに勝手につくられていたのは露天風呂。
何者かが石などを使って源泉をせきとめて、経路を変えていたのです。
(道の担当者)「まわりの石とかを利用してせきとめていたのかなという印象。本庁と共有して事実関係の整理を引き続き進めたい」
現場は旅館からおよそ200メートル離れた場所にあります。
旅館によりますと、7月1日に気付き一度元に戻しましたが、その後も勝手に源泉をせきとめられ、露天風呂がつくられていたということです。
硫黄が混じることで温泉が5種類の色に見えることから名づけられた五色温泉。
旅館では2つの浴場で湯を楽しむことができます。
しかし、源泉がせきとめられた影響で温泉の量が減り、1つの浴場はいまも利用できない状態が続いています。
(客)「ほんとうに迷惑ですよね。やめていただきたい」
(客)「一種の泥棒ですよね。早く元通りの温泉になってほしいですよね」
源泉があるのは国定公園内で、地形を勝手に変えるのは法律違反にもあたります。
旅館では今後、防犯カメラを設置して警備を強化する予定です。
(佐藤観光 佐藤直樹取締役)「対策として看板を立てたり被害届を出したりはしたい。来週くらいから(メンテナンスを)進めていって出来るだけ早く再開したい」
源泉をせきとめ露天風呂をつくる身勝手で悪質な行動。
旅館は近く、警察に被害届を提出する方針です。