統合失調症偽り保険金1300万超詐取 自称会社会長ら男5人逮捕 事件に組織的関与か 札幌市

北海道警は2025年5月29日、統合失調症を患ったと偽り入院し、生命保険会社から保険金をだまし取ったとして、札幌の会社「M’s」グループの自称会長・武藤健太郎容疑者(41)と、札幌市北区の無職・伊藤佳晃容疑者(37)ら男5人を詐欺の疑いで逮捕したと発表しました。
5人は共謀の上、2021年10月ごろから22年2月ごろまで、伊藤容疑者が統合失調症を患ったと偽って札幌市内の精神科病院に入院させ、退院後にあらかじめ契約していた生命保険会社に保険金を請求して約1365万円をだまし取った疑いが持たれています。
5人の認否は明らかになっていません。
道警によりますと、武藤容疑者が首謀して伊藤容疑者ら4人に指示をしていたとみられていて、それぞれの役割について捜査が進められています。
また、道警は同日、家具や家電などの買い取り契約をした顧客3人に対し、「返品・交換などはできなくなる」などとウソの内容を告げたなどとして、特商法(特例商取引に関する法律)違反の疑いで「M’s」グループの社員・植村裕太容疑者(27)ら男5人を逮捕したと発表しました。
植村容疑者ら5人の認否は明らかになっていません。
5人はネットサイトから家具や家電の買い取りを依頼してきた顧客に対し、「価値がない」と言って買い取りを拒み処分料を請求、その後物品を処分せずに売却するなどの手口で資金を増やしていたとみられています。
2023年1月から24年6月までの間で約4250万円を売り上げていて、道警は資金が暴力団組織に流れた可能性もあるとみて調べています。
道警は2つの事件から、「M’s」グループが違法なビジネスモデルを構築して多くの収益を得ているとみて余罪を捜査するとともに、SNSなどから実行役を募る匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」との関連についても調べています。