【映像】150メートルの新幹線用レールがカーブする瞬間!長いのにどう曲がる? ついに北海道到着
北海道新幹線の札幌延伸に向けて、4月21日、長万部駅に長さ150メートルのレールが到着しました。
福岡からの道のりは鉄路で2100キロ、鋼鉄製のレールはどのようにしてカーブを曲がってきたのでしょうか。
(東海林記者)「北海道新幹線で使用する長さ150メートルのレールを積んだ貨物列車がやってきました。ゆっくりとカーブを走行していきます」
駒ヶ岳を背に海沿いを悠々と走る貨物列車。
運んでいるのはコンテナではなく、長さ150メートルのレールです。
(東京から見に来た人)「ぐねぐね走るところとか、カーブのところはすごいびっくりする。違和感がある」
新函館北斗から札幌までの延伸を目指す北海道新幹線。
レールはこれまで、製鉄所で25メートルに切断されたあと、船やトレーラーで運び、現地で溶接していました。
今回初めて実施されたのは、レールを150メートルのまま鉄道で運ぶ新たな輸送方法。
溶接作業は6分の1に減り、工程の短縮や品質の向上が期待できるといいます。
レールは4月18日、北九州市を出発。
積み替えなしで150メートルのレールを28本運びます。
レールが製造された九州から長万部まではおよそ2100キロの旅路。
4日かけて列島を縦断します。
カーブも難なく通過する貨物列車。
鉄道・運輸機構によりますと、鋼鉄製のレールは断面が複雑な形状をしていて、線路のカーブに沿って左右にしなる特徴があるといいます。
さらにー
(藤得記者)「非常に長いレールですが、固定しているのは中央部分1か所だけです」
9両編成の1か所だけを固定することで、ほかの場所でレールが自由に滑るようになり、カーブをスムーズに走行できるということです。
(藤得記者)「まもなく到着する貨物列車に町民が手を振って出迎えています」
貨物列車は午後2時半ごろ、終着の長万部駅に到着。
町民やマチのゆるキャラ「まんべくん」が出迎えました。
(長万部町民)「あまりにも長くてびっくりしました」
(鉄道・運輸機構長万部建設事務所 木谷純工事長)「まずは届いたものを使ってきちんと工事を進めていくことを心掛けたい」
鉄道・運輸機構は今後もレールの鉄道輸送を計画していて、環境負荷の軽減や2024年問題の解決につなげたい考えです。