ギョウジャニンニクかと思ったら… 実は毒草・イヌサフラン? 葉っぱ数枚でも重体に…注意 北海道

春本番を迎え、さまざまな種類の“山菜”が顔を出しています。
レジャーとしても親しまれる山菜採りですが、事故にあわないために身を守る知識が大切です。
天ぷらにすると絶品のタラの芽や、酢味噌あえなどで人気の高いウドなどー
北海道函館市の青果店にはいまが旬の山菜がずらりと並びます。
中でも一番売れているのがー
(むさしや本店 上田真也さん)「やっぱりギョウジャニンニクです。僕も大好きですし。今の時期しか食べられないものなので」
独特の香りで人気が高いギョウジャニンニク。
しかし、山で自分で採るときにはこんな注意が必要です。
(吉岡記者)「ギョウジャニンニクに見えますが、強い毒を持つ毒草なのです」
札幌市内で開かれた山菜と間違いやすい毒草の展示イベントです。
ギョウジャニンニクによく似た毒草・イヌサフランには強力な毒があるといいます。
(北海道立衛生研究所 髙橋正幸博士)「葉っぱ数枚でも重篤な症状になる可能性があると言われています」
画面右がギョウジャニンニク、画面左がイヌサフラン。
葉のかたちが似ていて、区別するのは至難の業です。
2024年、イヌサフランの誤食によって札幌市内で2人が亡くなるなど、過去5年連続で死亡事故が発生しています。
よく似た毒草をどのように見分けたらよいのでしょうか。
(北海道立衛生研究所 髙橋正幸博士)「こちらはギョウジャニンニク。まず根元を見ていただきたいです。ギョウジャニンニクは根元が赤紫色。一方、毒草であるイヌサフランは根元が緑色になっています」
根元の色が緑色になっているイヌサフランは、絶対に食べてはいけません。
また、匂いで判断するのも有効です。
ギョウジャニンニクの独特のニンニク臭に比べ、イヌサフランはー
(吉岡記者)「ニンニク臭は全くしないですね、よくある雑草というか草の香り」
見た目と匂いをよく確かめてから採るのが重要です。
(札幌市民)「怖いけどおいしいのよね」
(札幌市民)「気を付けないとダメだなと思います」
そして、山菜採りの危険は誤食だけではありません。
札幌市はリアルなクマの毛皮を展示し、山菜採りで遭遇した場合の対策を訴えます。
(札幌市環境局 藤田将さん)「クマをもし見かけてしまったら、走って逃げるのは大変危険な行為。ゆっくりと後ずさりするのが一番良いと言われています」
(室蘭警察署地域課 近藤謙作課長)「4月から6月にかけてクマも冬眠から覚めてエサを求めて歩き回る。一番注意が必要」
山菜採りが本格化するこれからのシーズン。
様々な危険を想定しながら細心の注意が必要です。