【酷暑】熱中症疑いの搬送者「ハイペース」背景にクーラーの設置率 全国平均大きく下回る北海道
7月24日に39.0℃を記録した北海道北見市では熱中症疑いの救急搬送が増えています。
暑さに負けず快適に過ごすには、涼しい施設の活用が有効です。
午後2時時点で最高気温が37.0℃に達した北見市です。
観測史上初めて5日連続の猛暑日を記録するなど、まさに灼熱状態に。
市民に対策を聞いてみるとー
(カメラマン)「暑さ対策はやっていますか?」
(高校生)「暑さ対策はこれです。日光よけ!あと噴水に行ってきました」
(高校生)「帽子をかぶる習慣がないので、きょうは本当に特に暑いのでタオルぐらいはと思って」
こうした酷暑の中増えているのが、熱中症の疑いがある救急搬送です。
北見市では2024年7月の搬送者数が65人でしたが、2025年はすでに95人に。
(北見赤十字病院 齋藤高彦副院長)「熱中症で入院する人は年に数人くらいしかいなかったのが、もうすでに15人なのでかなりハイペース。クーラー、エアコンをそもそも設置していない家が多い」
一因とみられるのがクーラーの設置率です。
民間の気象会社の調査では、全国平均が94.4%に対し、道内は59%に留まっています。
道内は25日も内陸を中心に危険な暑さとなっていて、5日連続の猛暑日を記録したのは北見を含め7地点に。
午後2時までに36.1℃を記録した帯広ではー
スケート王国の十勝とあって、夏の間もスケート場が開館しています。
(子ども)「ここ涼しくて快適です」
(子ども)「家にいても暑いし、外であんまり遊べないから体を動かせるし、涼しいからいいなと思って」
こちらの施設ではスケートやアイスホッケーで凉をとる人の姿が見られました。
一方、午後2時までに2025年で最高の35.7℃を記録した札幌ではー
(山岡記者)「こちらの薬局。利用者でなくても無料でお水やお茶を飲むことができるんです」
こちらは民間の薬局ですが、熱中症予防の観点から水などを無料で提供。
気軽な利用を呼び掛けています。
(アイン薬局桑園駅前店 花岡洋介さん)「近年厳しい暑さが続いていますので、地域の方々の熱中症対策として我々も何か貢献できることはないかと考えています」
札幌の図書館でもー
席の前には冷房を設置して、外の厳しい日差しも避けることができます。
市内にはこうした無料で涼むことができる施設がおよそ140か所開設されています。
(札幌市 筒井啓行さん)「非常に暑い状況が続いていますので、暑さをしのぐための場として使っていただければ」
こういった暑さをしのげる場所はクーリングシェルターと呼ばれ、自治体の施設やスーパーなど全道で設置されています。
25日も厳しい暑さとなった道内ですが、各地で猛暑を乗り切る工夫が広がっているようです。