最大12万立方メートルの雪を貯蔵“世界最大級”新千歳空港の冷房システムの裏側 二酸化炭素削減も…
夏の暑さが厳しくなる中、多くの人が利用する新千歳空港では、冬に降った雪を冷房に活用しています。
一体、どのような仕組みなのでしょうか。
今回、その裏側を取材しました。
旅客数は過去最高の2600万人を突破。
北海道の空の玄関口・新千歳空港です。
(宇佐美記者)「巨大な施設を持ち、多くの人が利用する新千歳空港。冷房には北海道ならではの冬の資源が活用されています」
その秘密は、滑走路のそばにありました。
(北海道エアポート 川村翔斗さん)「こちらの白いシートの下に雪があり、夏場の空港管内の冷房エネルギーに活用している。施設の規模の大きさは世界最大級となっている」
縦100メートル、横200メートル、深さは2メートル。
ここは「貯雪ピット」と呼ばれる施設で、最大12万立方メートルの雪を貯めることができます。
この断熱シートの下に雪があるといいます。
中を覗いてみると…
白く固まった雪が貯められていました。
2026年の札幌圏は記録的な大雪に見舞われました。
空港でも連日の除雪作業が続き、雪は運航を支えるうえで厄介な存在でもあります。
(北海道エアポート 川村翔斗さん)「新千歳空港は敷地面積も広く、冬に除雪する量も多いので、雪を冷房エネルギーとして活用することを目的に、この取り組みを始めた」
除雪した雪をこの貯雪ピットに搬入。
夏には空港を冷やす資源へと生まれ変わるのです。
地下に降りていくと…
(北海道エアポート 川村翔斗さん)「貯雪ピットの雪解け水をこちらの配管を通って、熱交換器で冷房用の水を冷やし、ターミナルに送り込んでいる」
雪がとけてできた冷たい水を循環させ、熱交換器で冷房用の水を冷やします。
その冷水をターミナルビルへ送り、冷房として利用しています。
この取り組みにより、従来の機械式冷房に比べてエネルギー量を抑えることができます。
二酸化炭素の削減率は最大で冷房全体の27%ほどに上るといいます。
(北海道エアポート 川村翔斗さん)「猛暑日を中心に活用しようと考えている。北海道では例年暑い夏が続いているので、冷房需要が非常に高まっている。新千歳空港では冬の雪を冷房に活用していることを知っていただき、ぜひ涼しさを感じていただければと思う」
厳しさを増す北海道の夏。
新千歳空港では冬に降った雪を夏の冷房に生かすことで、環境負荷の低減にもつなげています。
