道内スーパー申し込み急ぐ備蓄米 随意契約は「早い者勝ち」古古古米で価格低下に期待の声 北海道
5月30日から、中小のスーパーなどを対象とした随意契約の受付が始まりました。
対象となるのは2021年産の古古古米で、北海道内のスーパーではさっそく申し込みをする店がありました。
古いコメをおいしく食べるためにはどうしたらいいのでしょうか。
(小泉進次郎農林水産相)「隅々までできる限り広く、多くの方に備蓄米が届くように。そんな思いで新たな随意契約を始めます」
30日から始まった備蓄米の随意契約では、2021年産の古古古米合わせて8万トンが売り渡されます。
対象は精米能力があるコメ販売店や、年間1000トン以上1万トン未満のコメの取り扱いがある中小の小売業者です。
古古古米は5キロ1800円ほどでの販売が見込まれいて、小泉農水相は午後、神奈川県内の備蓄米倉庫を視察し、保存状態を直接確かめていました。
札幌市手稲区のスーパーです。
午前10時から始まった随意契約にすぐに応募したといいます。
(卸売スーパー 津司達也社長)「(契約の)話があったのはきのうの夜だったので、ほんとにバタバタして、10分遅れたので、通らなかったら通らない。早い者勝ちらしいので」
このスーパーでは現在、企業努力により5キロあたり3500円ほどで販売しています。
申し込みが受理された場合、店頭に並ぶ備蓄米はいまの半額近い値段になり、客からも期待の声が聞かれました。
(利用客)「味は確かに古が3つも並ぶと落ちると思うけど、そうも言ってられないから売っていたら買うと思う」
一方で、心配もあるといいます。
備蓄米は温度や湿度などがしっかり管理されていますが、味の品質面がどうなっているのか直接確認できないため、不安が残るといいます。
(卸売スーパー 津司達也社長)「少しでも安い方がお客さんも喜ぶのかなと思いましたけど、味が良くないと本末転倒なので、そういう意味では中身がわからないで申請するのはかなりリスキー」
備蓄米の随意契約を巡っては、既に2022年産の備蓄米が大手小売業者などへ引き渡されていて、生活用品メーカー・アイリスオーヤマには29日に12トンが到着しました。
通販サイトでは5キロ2000円ほどで売られ、29日は予約開始直後に売り切れとなりました。
30日午後に改めて予約販売の受付が再開されましたが…
(石黒記者)「午後1時を過ぎましたのでアイリスオーヤマのサイトを見てみます。この5キロというところを選択しますと、きのうに引き続き、今回もアクセスが集中していますね」
アクセスが集中し、29日に続き、すぐに販売が終了していました。
徐々に販売が始まった備蓄米。
ただ、コメは日が経つと水分が抜ける傾向があります。
古いコメでもさらにおいしく食べるにはどうしたらいいのでしょうか?
老舗のコメ店によると、どこの家庭にもある調味料が役立つといいます。
(やぎぬま 松尾一希さん)「ご家庭にあるマヨネーズが最終手段。マヨネーズに含まれている油分や水分がコメの水分の蒸発を抑えて、1粒1粒に油分がコーティングされて、炊き上がりがふっくらとして」
ポイントはコメ2合に対して小さじ1程度を炊く直前に入れることで、古いコメほど効果がでるといいます。
徐々に販売が始まった備蓄米。
6月からは道内のスーパーにも順次並ぶ見通しとなっていて、私たちの手にも間もなく届きそうです。