経済効果は年間約500億円 “巨大会議”で変わる中島公園周辺 高級ホテルに複合施設…再開発進む
9月8日に大型の国際会議場などができる新MICEの基本方針が発表されました。
場所は、現在の札幌パークホテルの跡地。
当初は一体型の施設を目指していましたが、新ホテルとMICE施設、それぞれ独立した形で建設するということです。
そもそもMICEとは…
・Meeting(会合)
・Incentive Travel(報奨旅行)
・Convention(学術会議)
・Exhibition/Event(展示会/見本市)
の頭文字を組み合わせた、大勢の集客が見込まれるイベントの総称で、8日に発表された基本方針で、2033年度以降に開業する見通しが示されました。
8日に示された基本方針によると、メインホールの他に多目的ホールを確保し、3000人~5000人の学会を開催できる規模の施設を目指すということです。
事業費はおよそ592億円。
資材費の高騰などにより、当初より大幅増となりました。
また、このMICE施設による札幌市内の経済効果は年間およそ492億円を見込んでいるということです。
では、なぜこのMICE施設が必要なのか。
現在、札幌市にはコンベンションセンターがありますが、国際会議などの大きな会議を開催する際、
・既存の施設がホテルや飲食店に隣接していない
・多目的ホールが併設されていないなど施設の機能不足
といった理由から、大規模会議の需要の取りこぼしが起きていました。
今回MICE施設ができることで、福岡や横浜など他の都市に対抗することができるようになるということです。
MICEの他にも、中島公園周辺の再開発が進んでいます。
北海道初上陸の外資系の高級ホテル(コートヤード・バイ・マリオット札幌)が2024年7月にオープンしました。
また、10月には複合施設「ライラックスクエア」もオープンします。
1階にコンビニ、4階~8階にオフィス、9階~14階に外資系の高級ホテル(インターコンチネンタル札幌)が入ります。
中島公園エリアは、時代の流れやマチの発展とともに様々な変化を遂げています。
札幌建築鑑賞会代表・杉浦正人さんによると、この中島公園エリアは、
・明治時代から人々の暮らしや経済に欠かせない役割を担ってきた
・自然の周辺に人が集まる施設ができるのはマチの成り立ちとして自然
・今回MICEができることで札幌の良さを全世界に発信するチャンス
と期待を寄せていました。
8日に新たに示された基本方針、今後中島公園エリアがどのように変化を遂げていくのか、注目されます。