高止まりする電気代 1か月で約1万2千円「政治家しっかりして」是非分かれる原発再稼働 参院選
7月20日に投開票を迎える参院選で、争点の一つが「泊原発の再稼働」です。
高止まりする電気代の値下げにつながると見込まれていますが、候補者の間で再稼働の是非は分かれています。
有権者の声を聞きました。
北海道江別市に暮らす荒山美保さんです。
5年ほど前に家をリフォームし、快適に暮らしているといいますがー
(荒山美保さん)「すごく高くなったなっていうのは実感していますね」
気になるのは電気代です。
自宅で飼う2匹のネコため、冷房はつけっぱなしが基本。
1か月の電気代を見せてもらうとー
(荒山美保さん)「明細がこんな感じ、これが6月分なんですけど」
6月はおよそ1万2千円でした。
(荒山美保さん)「やっぱり1万円くらいまで下がっていただくと助かりますけど。物価が高くなってきているので。選挙戦まっただ中ですし、ちょっと政治家しっかりしてくださいという感じ」
高止まりが続く電気代ですが、この値下がりにつながると見込まれるのが、原発の再稼働です。
関西電力では2017年までに高浜原発3、4号機を再稼働させた後、家庭用プランで1か月あたり189円値下げ。
大飯原発3、4号機が2018年に再稼働した際はさらに242円下がりました。
北海道電力6月の株主総会で値下げに言及しています。
(上野昌裕副社長)「再稼働後には適正な水準で値下げを実施する。年内を目途に具体的な値下げ水準を示したい」
泊原発再稼働の賛否を聞いてみるとー
(賛成の大学生)「安全が確保されているのが証明されていたら使っていかないと、エネルギーも限りがあるものだから」
(反対の会社員)「一度動かし始めたら止めることはできないと思うので、そこは慎重になるのがいいのかな」
参院選の投票で意識すべきポイントはー
(北海道大学公共政策大学院 山崎幹根教授)「中長期的な課題として、原子力を頼りにしたエネルギー政策を志向していくのか、あるいは脱原発の自然再生エネルギーを志向していくのか。こうした点をどちらの立場に立っても、各候補者や政党がどのように語るのかというところに、注目していきたい」
賛否が分かれる原発の再稼働問題。
エネルギー政策は私たちの暮らしに直結するだけに、各候補者の主張を見極める必要がありそうです。
「泊原発の再稼働」について各候補の主張です。
▽自民党 高橋はるみ候補「(賛成)再生可能エネルギーとともに活用」
▽参政党 田中義人候補「(賛成)使用燃料や安全性評価の中身を確認」
▽日本保守党 小野寺秀候補「(賛成)自然再生エネルギー事業を抑制し最大限に活用」
▽NHK党 後藤朋子候補「(どちらでもない)稼働が上手くいくのか疑問」
▽日本共産党 宮内史織候補「(反対)安全性でも経済性でも失格」
▽自民党 岩本剛人候補「(賛成)バランスの取れた電源構成を目指す」
▽チームみらい 稲原宗能候補「(賛成)安全への投資を国がバックアップ」
▽国民民主党 鈴木雅貴候補「(賛成)安定的な電力供給のために必要」
▽立憲民主党 勝部賢志候補「(反対)再エネの割合をさらに増やすことが現実的」
▽日本維新の会 オカダ美輪子候補「(どちらでもない)慎重な議論と判断を行う」
▽日本改革党 高杉保次候補「(賛成)電気代高騰対策になる」
▽れいわ新選組 野村パターソン和孝候補「(反対)災害時のリスクが大きすぎる」