若者の「あんこ離れ」に立ち向かう!北海道が誇る食材・あずきの魅力 お酒とともに…新たな楽しみ方も
北海道が誇る食材・小豆!
しかし、こちらのグラフ…30年前には年間3561円あったまんじゅうの年間支出が、2024年には920円に!
しかも!ようかんは、特に若い世代では年配者と比べてこの数字です!
これは何とかしないと…と「若い世代にあんこを!」という動きが広がっています。
「あんこ大好きなんですよ!」若い人に伝えたい…あんこの魅力
(壺屋総本店 永宮薫工場長)「あんこってやっぱり若い子はあんまり食べないとか嫌いとか」
(小豆農家 鈴木和彦さん)「若い子たちにもっと刺さる」
(和菓子BAR玄兎 妹川慎さん)「若いお客さまのあんこ離れというか、お菓子離れが始まっている」
いま「あんこ業界」で叫ばれる「若者のあんこ離れ」。
しかし、「あんこ界隈」を紐解いてみると、知られざる動きが次々と…!
(鷲見記者)「き花で有名な旭川の壺屋総本店ですが、あんこを使ったお菓子にも力を入れているんです」
(あんこ職人 黄金幸司さん)「完成するともうちょっとこれが全体的ににゅーんって感じで落ちてくる。真冬になると気持ちやわめ。まだ寒くないので」
(鷲見記者)「完成したなという感覚は何で決まる?」
(あんこ職人 黄金幸司さん)「落ちてくる豆のこの感覚。だいたい糖度65であげる。最終的にはこの硬さ・たれ具合です」
味の決め手…最後はベテラン職人黄金さんの「手の感覚」!
壺屋のあんこは90年以上作り方が変わりません。
豆の旨味を引き出すために、じっくり直火で火を入れるのです。
壺屋の自慢はなんといってもこのあんこ。
話を聞こうと工場長のもとに向かうと…
(壺屋総本店 永宮薫工場長)「あんこ大好きなんですよ!」
壺屋に務めて21年の工場長。
自らもあんこを生地に練り込んだクッキーを考案!
そのワケはやはり…
(壺屋総本店 永宮薫工場長)「若い人にもあんこのおいしさを伝えたくて、洋菓子に使うことで幅広くあんこを知ってもらえるのかなと思って」
自分でどら焼きを作って食べる「あんこ弁当」も、デパートの催事で連日売り切れのヒット作!
(壺屋総本店 永宮薫工場長)「まだまだあんこを食べる可能性はいろいろあるのかなと思います。北海道産の小豆はすごく美味しいんだよということを全国に発信していけるようにしていきたいですね」
あずきの消費減少に気をもむ農家「若い子たちが食べるようになれば…」
壺屋の自慢のあんこは、同じ上川の剣淵町産の「とよみ大納言」です。
剣淵町の鈴木和彦さんの畑では、まさにいまが小豆の収穫ピーク!
先代からこの地で40年以上に渡って小豆を作っている鈴木さんは、小豆にかける愛情も並々ならぬものがー
(小豆農家 鈴木和彦さん)「ほこりが付いているので磨くときれいになる」
(鷲見記者)「本当にちょっとこすっただけで」
(小豆農家 鈴木和彦さん)「布とかでこするとピカピカになる」
(鷲見記者)「小豆といったら十勝というイメージがありますが、剣淵でもとれるんですね」
(小豆農家 鈴木和彦さん)「そうですね。量では勝てないが質では負けないと思っているので。やっぱり寒暖差があるので、養分が実にいくので食べた時の風味が違う」
ただ、折からの物価高で経費は高騰する一方ー
若い世代のあずきの消費が減っていることにも気をもんでいます。
(小豆農家 鈴木和彦さん)「冷やしおしることか飲んだらおいしいんだけど、なかなかね。子どもたちは炭酸系がいいんだろうし。もう10代くらい若い子たちが食べるようになったら売れるのではないかとは思います」
若い世代に伝えたい!洋風菓子やお酒も「あんこ」
「若い世代にこそあんこ」を!それは夢物語なのでしょうか?
いえいえ!そんなことはありません!
油にくぐらせてこんがり揚ったのは“きんつば”!
いま話題のスイーツ“揚げきんつば”です。
(あんと茶と 三瓶祐希さん)「揚げたてを提供しているので、ざっくりとした衣の食感としっとりしたあんこの食感を楽しんでいただけていると思う」
平日の昼間でもにぎわうカフェ。
その名も「あんと茶と」。
道産のあんこをアレンジした菓子で、若い世代にも北海道の小豆の美味しさをアピールしています。
一見、洋菓子に見えますが、生地にはあんこが混ぜ込まれているこのお菓子。
これには記者も思わず!
(鷲見記者)「洋風だけどふんわりとした軽い食感にあんこの優しい味がとても合う」
(あんと茶と 三瓶祐希さん)「北海道の人でも地豆のことを知らない人が多い。地豆のことを知ってもらうことで、北海道の豊かな食文化をアピール出来たらと」
おや?ここは「BAR」ですが…
あんことは縁が薄そうですが…
(奥山記者)「ウイスキーが好きなので、おいしいウイスキーとそれに合うおつまみをお願いします。これ全部和菓子ですよね!? おつまみなんですか!?」
そう!ここはいま函館で注目されている「和菓子バー」です。
道産あんこのどら焼きは、注文が入ってから焼き上げるといいますが…
普段は「冷奴で晩酌」という記者。
もちろん酒と和菓子は初体験。
果たしてー?
(奥山記者)「ようかんとウイスキー、これはありです!」
(和菓子BAR玄兎 妹川慎さん)「ウイスキーはもともと甘いものと一緒に楽しまれることが多いと思うのですが、日本の甘いスイーツと一緒に楽しんでいただくのも新しい発見かなと思っております」
昼間は和菓子店で働く顔を持つマスターの妹川さん。
日々感じているもどかしい思いはやはり…
(和菓子BAR玄兎 妹川慎さん)「和菓子の店に来られるお客さまは年配の方ばかりで、若いお客さまのあんこ離れというか、お菓子離れが始まっているなと思ったので、手軽に楽しめるような店を作りたいと思い、始めました」
(和菓子BAR玄兎 妹川慎さん)「大福はシャインマスカットとクイーンルージュ、ラム酒を使った栗とクルミのようかんです」
(来店客)「香りがすごく良くて、お酒と和菓子のマリアージュやハーモニーがとてもいい」
(来店客)「デザートをおつまみにするのがあんまりないので不思議な感じがする」
(来店客)「新感覚だよね」
目指すは「締めパフェ」ならぬ「締め和菓子」。
函館の夜の静寂にまたひとつ「甘い文化」誕生の予感です。
全国で収穫された小豆の97%は北海道産。
小さいけれど小豆の持つ計り知れないパワーは、若者だけではなく世界に“刺さる”財産なのです。
