“海の電話”で息子に声かけ「もしもし…会いたいな」大切な家族へ思い寄せる 知床・遊覧船沈没事故
北海道・知床沖の遊覧船沈没事故で家族や友人を失った人のために、羅臼町の海岸に「海の電話」が設置されました。
息子が行方不明となっている男性が訪れ、思いを伝えました。
(帯広市の男性)「もしもし、凛?元気?会いたいな」
受話器を手に息子に声をかけるのは、帯広市の男性です。
11月1日、羅臼町の海岸に設置された「海の電話」。
しかし、電話線はつながっていません。
2022年4月、知床半島で遊覧船「KAZU Ⅰ」が沈没。
乗客・乗員20人が死亡、6人が行方不明となっています。
息子の凛くんと元妻の好美さんも行方不明のままー
男性はいまも、2人の帰りを待ち続けています。
(帯広市の男性)「事件のことを考えるのもつらいんですけど、ここに来たら悲しみが消えることはないが、ゆっくり静かに2人のことを考えられる、思いを寄せられる」
(武田記者)「海の電話から敷かれたレールには、言葉が天まで届いてほしいという思いが込められています」
海の電話は男性と、ボランティアとして行方不明者の捜索にあたってきた羅臼町の桜井憲二さんらが協力して設置しました。
家族や友人を失った人たちが被害者らに思いを伝える機会にしてほしいという願いが込められています。
(桜井憲二さん)「言葉に出して語りかけるのは難しい。自分の部屋でも難しい。それができて良かった」
癒えることのない悲しみと向き合う日々。
男性はこれからも知床の海に思いを寄せます。
(帯広市の男性)「ママも元気?2人が見つからないのは、自分を悲しませないようにしてくれているんだよね?またいつでもここに来て話しかけるからね。それじゃあね、またね、ばいばい」
11/02(月) 18:51
