どんなシーンで出てくるのか。
ネタバレになるので、大雑把に説明します。
でもまだ読んでないしやめてくれ知りたくないという人は
少しの間、意識を宇宙に飛ばしてみて下さい。

---以下ネタバレあり---

あるシーンである人がこう言います。

「お前は闇だ。命は光だ」

それにナウシカがこう答えます。

「違う、命は闇の中のまたたく光だ」

漫画のクライマックスシーンではあるんですけど、
おそらくとっても意味のある言葉であり、
この漫画、このお話しの大事なサムシングを
語っているんじゃないかなと思われます。

で、僕がこれを最初に読んだ時、
25年前なんですけどちょうど浪人生でした。

毎日そりゃもうどんよりしていまして、
そんな中この漫画のこのシーンを読んだ時に

あっ！生きていくってことはずっとモヤモヤと一緒なんだ。

というかモヤモヤしていいんだっていう、
なんかそんな事を思って楽になったというか
かなりすーっとしたというかそんな感じになりました。

それまではなんか１つの揺るぎない答え、
確信みたいなものを手に入れる。

で、自分の未来なり人生なりがはっきりと見えてくる、
視界がパーッと明るくなる

そうじゃなきゃいけないなんて思っていたのかもしれないんですけど
この言葉からその逆で生きるってことはモヤモヤしてるもんなんだ、
でもそれでいいんだって言われたような気がしたんですよね。

光ではなく、闇の中のまたたく光っていうのがいいんだと思うんですよね。

闇の中で輝く光っていう事じゃないんですよ。

それだと「闇vs光」ってことになっちゃうんですけど、

またたく光って事は明滅するという事ですよね。
チカチカしてるんです。

ってことは闇になる瞬間もあるってことですよね。

でもやっぱりそれは光ではある。

つまりまたたく光っていうのは
ただの光じゃなくて時には闇にもなる。

で、闇に紛れてでも光。光ろうとする。

そんな光なのかなと。
うん、なるほど。
それは強いなとそんなイメージが僕の頭を巡ったんですよね。

で、「そうか大丈夫だ」ってちょっとすっきりしたんですよね。

この漫画もとってもいいんですよ。

漫画としてちゃんと先が気になるストーリーだし
宮崎駿さんの絵もすんごいうまいし。

明るくはないでも光はあるっていう
この物語のトーンも好きなんだろうな。

という事で今日は漫画版「風の谷のナウシカ」から
「命は闇の中の またたく光だ」という名言を紹介しました。

Ｍ「コレジオ」（フーベル）