●国道で大型車計４台が絡む事故　運転手３人が病院搬送　苫小牧市
●路上に倒れていた９２歳女性　ひき逃げ事件で立ち去った車を捜査　当麻町
●八雲町の園芸センターにクマ侵入　福島町では登山中にクマ襲撃、男性２人軽傷
●札幌･すすきのの９階建てビルで火事　逃げ遅れの女性を屋上で救助
●記録的大雪による交通障害想定の訓練　北海道
●拳銃たてこもり　警察が突入し８０代男を緊急逮捕　埼玉県蕨市
●イスラエル首相、停戦拒否　戦闘拡大
●長期金利１％超容認　日銀再修正　上昇圧力受け
●日大アメフト部違法薬物事件　第三者委員会「順法意識の欠如」
●中央バス　札幌圏５９０便改正　来月、都心直行便など減便
●柿沢法務副大臣が辞任　公選法違反事件

●カーリング・パンコンチネンタル選手権　日本代表ロコ・ソラーレ４連勝
●ファイターズ　きょうから北広島市エスコンと沖縄県国頭村で秋季キャンプ
　清宮幸太郎選手が自主トレ期間に渡米　武者修行
●プロ野球日本シリーズ第３戦　オリックスが競り勝ち２連勝
●ＮＢＡレイカーズ八村塁選手　左目打撲でメンバー外

【6時台】
M「愛のために/奥田民生」

M「勇気あるもの/吉永小百合とトニーズ」

八幡淳ならではの目線と感覚で
臨場感（プレゼンス）あふれるスポーツの話題をお伝えしています。

今回は「　イギリス発祥のスポーツ　」

イギリスでは様々な文化が生まれていきましたが
実はスポーツも「イギリス発祥」のものが非常に多いことはご存知でしょうか？
なぜイギリス発祥のスポーツが多いかというと諸説ありますが、
厳密にいえばイギリスは「スポーツのルール作りの国」といういい方がどうやら正しいようです。
似たような競技は元々ありましたが、その競技としての「ルール」を作ったのが
イギリスというものが多いようです。

例えば、スキーは何千年もの間、北欧諸国で移動手段として使われていたそうなんですが、
それを山の斜面を滑走するアイデアを思い付いたのが裕福なイギリス人たち、
つまりアルペンスキーの誕生がこの瞬間だったということになります。
こうした体系化が進んだのが19世紀半ばといわれています。
この時代イギリス人にスポーツをする時間的、経済的な余裕が出てきた頃といわれています。
歴史をさかのぼってみるとこの時代こそ、イギリスが世界の多くの地域を支配していました。
だからこそイギリス式の競技も広く普及して行ったということになります。

では、そうしたスポーツにはどんなものがあるのでしょうか。
世界中で最も人気のある競技の一つ「サッカー」です。
サッカーに似た競技は古代からあったとされます。
日本でも蹴鞠があるように、ボールを足でけるというスポーツは世界各地で行われていました。
イギリスも同様でしたが、往時のフットボールは学校毎にルールが異なっていたようで、
他校との試合のを行うとなるとその都度ルール調整のための話し合いが行われていました。
ただ、これをすると都度手間もかかり、ルールに対する理解にも違いがあったりと大変でした。
そのため、ルール統一を目指した協議が行われ、ようやく1846年にケンブリッジ大学で
共通ルールとしてのケンブリッジルールが立案されました。
これが現在のサッカーのルールの基になったということになります。

そして、この学校ごとのルールの違いという面で、サッカーのルーツである
ケンブリッジルールにほぼ取り入れられなかったのが、ラグビー校のルール。
そうです、1863年10月26日、イギリスのロンドンにある居酒屋フリーメイソンズ・タバーンで、
ロンドンの12クラブが「統一ルールの作成と、試合における同ルールの運用に携わる協会の設立」を
目指した会議を開いたこの日が、フットボール協会、つまりサッカーの公式な設立日とされる一方で、
もう一つの重要なルール「キャリング（ボールを運ぶ）」「ハッキング（体をつかむ）」というルールを
フットボールに入れることを推奨していたラグビー校は1871年にラグビーフットボール連合を設立。
これがラグビーの起源とされています。いずれも去年と今年ワールドカップが行われて
世界でも人気のスポーツとなっています。

続いては16世紀にイングランド南部で始まったスポーツの一種で、
18世紀末までには、イングランドの国民的スポーツへと発展した「クリケット」です。
攻撃側と守備側に分かれ、投手が投げ、打者がそのボールを打つという野球に似たスポーツです。
こちらも、大英帝国の拡大によって海外にも伝えられ、
世界に広まりイギリスの他に競技人口が多い国としては「インド」「オーストラリア」などがあって、
いずれもかつてはイギリスの植民地だったという歴史があります。
そして、ルールの中には試合中に、一定の時間が経った場合にはドリンクタイム、
ティータイム、ランチタイムなどが入り試合を休憩するというルールもあります。

更に1844年には初の国際試合がアメリカのニューヨークで開催されました。
ということを聞くと「あぁ、だからアメリカではこのクリケットを基に野球が生まれたんだ」と
思う方もいらっしゃると思いますが、
野球の起源は「ストリート・フットボール」と呼ばれるイギリス発祥のスポーツの中の一つ
「ラウンダーズ」が起源という説が有力です。

イギリス発祥のスポーツ、「水泳」もその一つ。
「泳ぐ」という行為は動物はもとより、人類も古代ギリシア時代
約9000年前の壁画にも描かれていますが、
徐々にブルジョワ階級の間で「賭けレース」の一つとなり泳ぎに
スピードが求められるようになっていきます。
そして初めて競技として行われたのが1837年、イギリスで初の水泳競技大会だったということです。

続いてのイギリス発祥のスポーツは「テニス」。
原型はフランス宮廷で行われたジュ・ド・ポムというスポーツ。
この競技は、攻守交代の際にサーバーが「トゥネス!（球を落とさないように取ってみろ）」
と掛け声をしていたことにちなんでいると一般的に言われているそうです。
そして、1873年12月、ウォルター・クロプトン・ウィングフィールド少佐が
現在のテニスの原型となる「スフェリスティキ（ギリシア語で球戯術）」を考案。の意。
略してスティッキ[sticky]）」を考案。
1877年、イギリスのロンドンでアマチュアの大会として
第1回ウィンブルドン選手権が開催されたことで認知されました。

そして、このテニスを天候が悪い時期にできないことで生まれたのが卓球です。
テニスコートを小さくした卓球台を作成して、ボールとラケットも縮小。
1885年にイギリスの大学で最初の試合が行われました。

そして、貴族っぽくないスポーツも実はイギリス発祥というものもあります。
それが「ボクシング」です。
現在のボクシングの原型を考えたといわれるのは、
1695年にイギリスのオックスフォードシア州テーム村に生まれた
ジェームズ・フィグといわれています。
1718年にロンドンで「ボクシング・アカデミー」を設立してボクシングを教え始めましたが、
当時は素手で行う一方で、こぶしで殴るだけでなく蹴りや投げ技、
締め技、噛み付き、目つぶしも許されていたという、今の総合格闘技みたいなものでした。
ただ、フィグの後継者ジャック・ブロートン、自ら保持するタイトルの防衛戦の時、
相手を殺めてしまいます。
ここで1743年にルールブック「ブロートン・コード」を発表。
ベルト以下への打撃の禁止・腰より下の抱込みの禁止・倒れた相手への攻撃禁止、
ダウン後30秒以内に立つことができなければ負け、
リングの規定（直径25フィートの円形、硬い土の上）を作り。
練習とエキシビション試合の怪我防止用にパッド入りグローブを開発し1867年、
現在のルールに近いものが制定され、後にラウンドの規定なども加えられ現在に至ります。
その他、競馬やフィールドホッケー、バドミントンなど
イギリス発祥のスポーツが多いのは19世紀のイギリスの生活に余裕があっとこと、
そして多くの植民地を抱えてきた歴史的背景などがあるようです。