北海道ライブ あさミミ!

今朝の放送内容 12月20日 (水)

2023年12月20日(水)

今朝の放送内容

今朝の主なニュース・スポーツ情報

●札幌市 冬季オリンピック・パラリンピック招致活動を「停止」 秋元市長が表明
●「どうみん割」などで不正受給 総額1100万円 ホテル元従業員が架空宿泊予約
●ホタテ事業者の損害賠償請求に対応 東京電力が相談窓口設置 紋別市
●中国内陸部でM6.2の地震 少なくとも127人死亡、多数のケガ人も
●イトーヨーカドー北見店 来年8月で閉店検討 札幌以外から店舗がなくなる可能性
●足寄町女性死体遺棄事件 逮捕の男が殺害もほのめかす 山中では遺体の捜索続く
●日銀、大規模金融緩和策を維持 植田総裁“賃金と物価見極め”
●ENEOSホールディングス社長解任 酔って女性に抱きつく 2年連続トップがセクハラ
●安倍派・二階派の事務所に強制捜査 東京地検特捜部

●レバンガ きょうアウェーでA東京戦 
●Bリーグ・Bプレミア 初年度の参入数上限なし
●Jリーグシーズン移行決定 26~27年 8月開幕・5月まで
●山川穂高選手がソフトバンク入団会見 「マイナスからのスタート」
●ファイターズ オープン戦19試合 うち札幌ドーム2試合

今朝の選曲

【6時台】
M「Please don' t you cry /椎名恵」

M「永遠をあずけてくれ/ DEEN 」

  • 北海道ライブ あさミミ!

あさミミ!アラカルト〜八幡淳のスポーツプレゼンス

八幡淳ならではの目線と感覚で
臨場感(プレゼンス)あふれるスポーツの話題をお伝えしています。

今回は「 東京五輪金メダリスト ボブ・ヘイズ 」

今日12月20日はご存命なら81歳という元陸上選手ボブ・ヘイズさんのお誕生日。
1964年の東京オリンピックで頂点を極めたというスーパーアスリートです。
ボブ・ヘイズさん、本名ロバート・リー・ヘイズさんは1942年12月20日、
アメリカフロリダ州ジャクソンビル出身の元陸上競技選手。
子供の頃は貧しい家庭で育ち、貧しさに耐える生活だったと言われています。
当時は戦中戦後の混沌とした時代で、アフリカ系にルーツを持つアメリカ人の皆さんは
強烈な人種差別を受けていたという歴史的背景もあります。
そんな両親の苦労を見ていたからでしょうか、
大変な「お母さま思い」だったようで、
このことが後の人生を決める一つのきっかけになったほどでした。

現役時代のサイズは183cm、86キロと大柄でやや内股で
上半身を大きく前後にうねらせる走りのフォームだったと言われています。
そんなヘイズさんはその後フロリダA&M大学へ進学し
1962年には、100ヤード(91.44m)走で9秒2の世界新記録をマーク、
翌1963年には再び世界新記録の9秒1を出すなど快速ぶりを発揮。
その実力が認められて1964年、アジアでは初開催となる
東京オリンピックへ陸上男子100mのアメリカ代表として出場します。
ヘイズさんは第一次予選に10秒4,第二次予選10秒3と軽く流して走ります。
しかし、準決勝でその実力を見せ始めます。
このレースで記録したのが9秒9!
人類史上初めて100m10秒の壁を突破します。
しかし、この時風が追い風(背中を押す風)5mということで、
2m未満であれば「公認記録」となるところでしたが、
惜しくも「参考記録」となってしまいました。
こうなると人類史上初の9秒台の期待は決勝レースに持ち越されるということになります。
迎えた100m決勝、ライバルのカナダ代表ジェローム選手、キューバ代表フィゲロラ選手を
退け見事1着でフィニッシュ。
注目のタイムは10秒0!
手動の時計では9秒台も記録されたほどの速さで金メダルを獲得しました。

更にヘイズさんの実力がいかんなく発揮されたのが
この個人100mの後に行われた4×100mリレーでした。
アメリカ代表はスタートからなかなか伸びず9か国中、
7位と大きく出遅れてアンカーのヘイズさんにバトンが渡ります。
すると「褐色の弾丸」と評される鋭い走りで次々と順位を上げあっという間に
6人の選手をごぼう抜き、なんと1位でフィニッシュ!
しかもこの時のタイム39秒0は世界新記録というとんでもないもので、
喜びのあまりゴールした瞬間に持っていたバトンを
空中へ大きく投げ上げるといったパフォーマンスも飛び出し、
見事1964年の東京オリンピック2個目の金メダルを獲得しました。

この時ヘイズさん若干22歳。
トレーニングをすればまだまだ記録は伸びるでしょうし、
夢の人類史上初の9秒台はおそらくヘイズさんによって記録されていたのでは?
ともいわれていました。
しかし、苦労してきたお母さまに金メダルをプレゼントしたのを最後に、
陸上界から去るという決断をします。
ちなみに、人類史上初めて100m10秒の壁を破るのは
この4年後の1968年6月の全米選手権とされていますので、
もしボブ・ヘイズさんが陸上を続けていれば
もっと早くその瞬間は訪れていたのかもしれません。

では、ボブ・ヘイズさんが次に何をしたのか・・
当時オリンピックは「アマチュア選手の祭典」でした。
当然金メダルをとっても高い報酬を得られることはありません。
貧しさから抜け出し、お母さまに楽な生活をしてもらうためには・・
プロアスリートになると決断!実は、ヘイズさん。
オリンピック前にドラフト指名されていた競技があります。
それが、アメリカンフットボールNFL。
そのダラス・カウボーイズにオリンピックの翌年1965年に入団。
金メダル獲得の俊足を生かしワイドレシーバーとして活躍します。
このワイドレシーバーとは攻撃のポジションの1つで、
最も足の速さが求められるポジションの1つ。
コーナーバックなどの守備のマークの隙を突いて、
クォーターバックからのパスをキャッチすることが主な役割です。
プレーによっては1つのキャッチで何十ヤードという距離を前進でき、
正確なルート取りと俊敏性が求められます。

まさにボブ・ヘイズさんの速さが生きるポジションです。
オリンピックで金メダルを獲得するほどの速さは早速発揮されます。
ヘイズさんをディフェンスがマンツーマンでカバーすることは当然困難を極め、
今までマンツーマン(「1人に対して1人が対応する」という意味)ディフェンスが
基本だったNFLにおいて、ヘイズさんのプレーが各チームにゾーン・ディフェンス
(自分の受け持つゾーンに侵入してきた相手選手に対して守備を行う)の浸透をもたらします。
1回あたりのレシーブ獲得も20.0ヤード、ダラス・カウボーイズ史上では
ヘイズさんの他にはアルビン・ハーパーくらいしか見当たらないという、
チーム史上でもトップの距離を稼ぐ選手でした。
更に1966年の試合で達成した1試合でのレシーブ獲得ヤードは
2009年にマイルズ・オースティンが250ヤードを獲得し破るまで
カウボーイズのチーム記録だったという程、その快足でNFLを席巻します。
フットボール現役中、NFLのオールスターであるプロボウルには3度選出、
更にNFLナンバーワンを決めるスーパーボウルには2度出場し1971年には優勝を経験、
これによりオリンピックの金メダルとスーパーボウル・リングを獲得した
最初の選手となりました。

そんなヘイズさんは1974年3月に、フットボール選手として再来日を果たします。
しかもその舞台は思い出の東京国立競技場。
当時まだ、カウボーイズに在籍していたヘイズさんは、在日米軍チームの一員として、
関東社会人選抜チームとここで対戦します。
元アメフト選手の荒木秀夫さんよれば「既に選手としてのピークは過ぎていたと思うが、
とにかくスピードが桁違いだった。パスのキャッチング能力も高くて、
日本人相手なら楽にカットできるボールを取られた。
タックルしたときの鋼のような筋肉の感触は、
それまでに経験したことのないものだった」と語るほど、
晩年でもそのすごさは際立っていたようです。

ただ、1975年のシーズンを最後に引退したヘイズさんは、
その後アルコールや麻薬におぼれ、すさんだ生活を送るようになります。
その影響もあって2002年9月18日、生まれ故郷のフロリダ州ジャクソンビルの病院で
がんのため亡くなります。59歳の若さだったそうです。
2004年には、殿堂入りの最終候補に残ったものの、
過去の麻薬使用などが問題視され落選。
結局殿堂入りしたのは、亡くなってから7年が過ぎた2009年だったそうです。
ヘイズさんの後、1968年のメキシコ五輪の100メートル金メダリスト、ジム・ハインズさん他、
米国のスプリンターがNFLに何度か挑むようになります。
ただ、いずれも足は速いものの、パスレシーブに難があるという理由で、
成功した例はないそうです。
人国に二刀流といっても、ヘイズさんは極めてまれな存在だった、
と言えるスーパーアスリートではないでしょう。

毎朝6時半頃は「あさミミ!アラカルト」

月曜日は「あさミミ流!#(ハッシュタグ)今週の献立
週の始まり月曜日は、1週間の献立・レシピをリスナーの皆さんのアイディアの下
“あさミミ流”にご紹介していきます!

火曜日は
庭野ほのかの☆いっぺこトーク
新潟県出身の庭野ほのかAN。「いっぺこと」とは、新潟県の方言で『沢山』という意味。
このコーナーを通して“沢山”リスナーの皆さんとお話ができるよう、
庭野AN目線の話題を毎週お届けしていきます!
 
水曜日は「八幡淳のスポーツプレゼンス」
臨場感あふれるスポーツの情報・話題・歴史を紹介していきます!
 
木曜火は「ナガイの北海道生活研究室」
永井ANがいまリスナーと共有したい「北海道の生活情報」を伝えていきます!
 
金曜日は「北海道応援!あやサポ」
上田あやが北海道で頑張る「ひと」にスポットライトを当て、全力応援していきます!
 
STVラジオをradiko.jpで聴く